テストはどんどん難しくなっている

そういえば最近日食のアレがありましたね。
某ツアーとかに関しては特に言及するネタが無かったのでスルーでした。
あれはもう、「うわぁドンマイ!」位しか言いようがないです。


で、それに微妙に関連して、アポロ陰謀説ネタの話。

 実際、あの日食の日、関西テレビの生放送の番組で、画面に映った欠けた太陽を見て、出演者が「あれ、三日月ですか?」と発言したのを、僕は耳にしている。

 これは驚異である。いや、脅威と言うべきか。義務教育が行き届いているはずの日本人の中にも、小学生レベルの科学知識もない人間が、どうもかなり高い割合で存在しているらしいのだ。
 根本的にこの社会について考え直さないといけないのかもしれない。

山本弘のSF秘密基地BLOG:アポロ陰謀論とかいう以前に

アポロ陰謀説やら。
月が無重力とか。
天動説とか。
挙句の果てに「月と太陽が同じモノ」だとか。
一般的な科学知識の欠如した人々が実はたくさん居て、なにそれこわい祭り。


これを見て馬鹿は恐ろしい、と切り捨てるのは簡単だけど、ちょっと考えてみる。


増大する知ってる人と知らない人の壁

以前から思っていたけど、日々進む科学進歩と歴史の積み重ねは、
こうした「一般常識」または「一般教養」のハードルをどんどん上げていってる状態なんじゃないかと。


100年前より、50年前が、それより30年前が、それより10年前が、それより1年前が、
一般常識・一般教養として最低限「知っておくべき知識」は日々増えている。


現状はさて置き、こうした要求知識の増大は最終的にどこまでいくのか? 何をもたらすのか?



SFネタでもよくあって、科学技術の進歩が極まって進んだ結果、
その科学者・技術者と一般人との知識差が埋めがたい物となって文明崩壊>知識喪失、的な流れ。


現在でもそうした例は少なからずあると思う。
先端技術でも再現できない「失われた技術」*1というのは既に存在しているし。
最近ではアメリカで核兵器技術がやばい、って言うのがあるらしいですね。
何らかの原因により、あるはずの知識が失われてしまう恐怖、というSFネタ。



こうした極論はともかく、
私達はその親の世代よりも、より高いレベルでの基礎科学知識を求められているだろうし、
私達の孫の世代はきっと、私達よりやはり高いレベルでの基礎科学知識を求められるようになるんじゃないか。


それってすごいしんどい話ですよね。
昨日より今日が、今日より明日が、より多くの知識を求められる。


こうした平均ハードルの上昇についていけなくなった例が、上記引用先にあったような基礎知識の欠如の例に繋がるんじゃないかと。
現在でもその兆しはあるけれど、その基礎知識レベルが「日常生活において必須」のレベルを超えてしまっている。
今後更に科学技術が進歩し、その求められる基礎科学知識は更に日常生活とかけ離れていくと思われる。
そうした先にあるのは上記SFのような例なのか。


ユーザーであるだけなら知らなくても生きていける。
確かにそれはある意味で真理だとは言える。
けどそれだと「何かがあった時」恐ろしい事になるかもしれない。
将来この問題は一体どうなるか。


現在の自分を振り返ると確かに、
PCの動いてる技術だとか、自動車だとか、携帯電話だとか、
身の回りの物を何となくは理解できても、詳細は不明というレベルでしかない。
それを考えると上記「月の基礎知識」の話はあんまり笑えない。


自分も良く解らないけど、知らなくても生きていけると気にしていないのだから。