まさにヨーロッパの火薬庫やー

今話題沸騰中のギリシャの話。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/2848
ギリシャでゼネスト、数万人がデモ行進 写真11枚 国際ニュース:AFPBB News
国がやばいのにゼネストやっちゃう心境を考えると恐ろしいものはある。むしろだからこそ、なんだろうか。


ギリシャの中の人達がストやるのは別にいいとして、彼らは一体誰に助けを求めているんだろうか? 誰に金をくれと言ってるんだろうか? 彼らが当てにしてきた政府はもう金が無いと言っているのに。
ということで、その矛先は結局EUであって、EUの中でも金持ちなドイツなんだろう。そしてそんな当てにされたドイツは「ふざけんな勝手に自滅しろ」と。うわーEUって共同体すごいね、さすが東アジア共同体(予定)のおにいさん!


ギリシャのような福祉国家がこういう状況に陥るのを見ると、各所で言われているような「福祉国家の限界」が確かに見えます。こんな状況に陥ってさえ「誰かが助けてくれるんだろう早く助けろ」的なゼネストが頻発しているのは、福祉国家政策の作り出した依存症せいだと語られてしまう。
単に一国が、ギリシャだけが潰れるならそれで良かったかもしれない。しかしギリシャが潰れる、あるいは助ける事による負担(上記のドイツのように)によって連鎖的に福祉政策の危機に陥ってしまうと。


そんなこんなで地政学で英国を学ぶさんの所で先日語られていた、

年金システムというのは、そもそもネズミ講マドフ事件)と一緒だとまで言い切ってますね(笑)

チリ政府の改革の先頭に立ってきた人間なので、とりあえず説得力はあります。ギリシャ危機は大きな問題の単なる前振りだと主張しつつ、ファーガソンの言葉を引用しながら「ヨーロッパの街角では5〜10年以内に血を見ることになる」と言ってます。

西側諸国の年金システムは全て破綻する : 地政学を英国で学んだ

というまぁちょっと極論ではあるけども、しかし否定できないような状況になってしまっている。まさに新ヨーロッパの火薬庫。何でこんな事になってしまったんだ。


そういう意味で、イギリス元首相で、鉄の女なサッチャーの言った事が30年余り経て蘇る。

"The problem with socialism is that eventually you run out of other people's money".
社会主義の問題は、最終的に国民の金を使い切ってしまうことだ。


ということで国民の金を使い切ってしまったギリシャさんがんばってください。