つまり好感度調査です

毎年恒例の「世界に良い影響」ランキングの話。ていうか「良い影響」って曖昧すぎませんか。


http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100418-OYT1T00861.htm

 読売新聞社と英BBC放送が共同実施した33か国対象の世論調査によると、「日本は世界に良い影響を与えている」という評価は53%で、「悪い影響を与えている」の21%を上回った。
 国際社会に影響を及ぼす17か国・国際機関についての評価を聞き、「良い影響」は、ドイツの59%が最も高く、日本は欧州連合(EU)と並んで2番目だった。
 日本は約1年前の前回調査ではドイツ、英国、カナダに続く4番目の56%で、引き続き高く評価された。
 「悪い影響」はイラン56%、パキスタン51%、イスラエル50%――などの順だった。北朝鮮は「悪い影響」48%が「良い影響」17%を大きく上回った。
 米国の評価は「良い影響46%―悪い影響34%」だった。「良い影響」はブッシュ前政権からオバマ政権への移行期に当たった前回の40%から改善され、初めて「悪い影響」を上回った。中国は「良い影響」41%と「悪い影響」38%が拮抗した。
 調査は昨年11月から今年2月にかけて、面接または電話方式で実施し、2万9977人から回答を得た。読売新聞社は日本国内分を担当した。

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100418-OYT1T00861.htm

へーという感じです。へー。まぁ例の如くあんまり大きく報道はされませんけど、悪いよりは良いほうが全然いいよね、という事で一つ。しかし「良い影響」って具体的になんだろう。
そして読売はやる気がないのかわざとなのか毎回すごい適当なので、詳細を見るにはBBCとかの方がよろしいかと思います。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/in_depth/8626041.stm
http://news.bbc.co.uk/2/shared/bsp/hi/pdfs/160410bbcwspoll.pdf(こっちはデータ全文だけどPDF)



さて置き、以前から思ってたんですけど、これって結局の所「好感度調査」ですよね。
好きな国には当然ポジティブに投票するし、逆に嫌いな国にはネガティブに投票する。むしろそれ以上の意味があるんだろうか。この調査の本当の対象は「対象国への好感度」の世論調査であると。
上記に貼ったデータ全文のPDFの方を見ると、日本に対する回答は、まぁ大抵ポジティブがネガティブを上回る。中国を除いて。*1中国以外のほぼ全ての国が、日本に対して「良い影響がある」と考えている。うん、そりゃ答えは日本は中国に嫌われてるから、としか導けないですよね。
そんな中国に対しては多くの国が拮抗かネガティブ優勢の評価を与えていても、ケニア、ガーナ、ナイジェリアからのポジティブ評価が異常に高い。そこだけ総合一位のドイツ並。理由を簡単に言ってしまえば、現金を沢山落としてるからなんでしょう。


とまぁ別にそうした好感度調査自体が悪いとか良いとかいう話ではなく、まぁ結局このことから読み取れるのは、好き嫌いの判断がこうした一見関係なさそうな評価にまで影響を与えている。それを世界的に証明していると。人間ってどうしようもないですね!

*1:実はトルコも34:35で1ポイントだけネガティブが上回っているんだけど、ぶっちゃけこの国はほぼ全てネガティブ評価ばっかりだしているのでよく解らない。しかもその日本への34ポイント評価が恐らくトルコからの評価では最も良いのでこういう表現にしました。ていうか調査方法に何か問題があったんじゃないだろうか。