「富と成長は別問題である」という悲しい真理

そんな現代に生きる私たちの経済における基本原理の一つのお話。他人事として見ると良く解りますよね。


http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/5068

ユーロ圏のいくつかの国に部分的な救済を提供することで、当局は時間稼ぎをしている。だが、一体何をするための時間だろうか? 

 期待されているのは、アイルランドギリシャなど大陸欧州の周辺に位置する債務国が今後数年間で競争力を回復できることだ。そうなれば、これらの国の輸出と生産が押し上げられ、財政赤字と経常赤字を解消する助けになる。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/5068

現在の日本も全く同じ状況で、そして同じようにEUのゴタゴタを他人事として見るとよくわかるんですけど、これって結局、私たちが近代以降に獲得した資本主義経済の悲しい習性ではあるんですよね。
つまるところ、私たちが真に求めているのは「成長」であると。
幾ら現状がどこまで富み豊かになったとしても、成長が止まってしまえば全て終わってしまう。過去のことなんかほとんど意味は無くて、ただ必要なのは成長するだろうという未来の展望のみが、私たちの現在を決定する。まぁ昔から言われてきた資本主義経済への批判の一つではありますよね。つまり「無限に成長することを前提としている」システムであると。どこかのマグロさんのようであります。


故に上記のように成長する為の準備の為の時間稼ぎをがんばる私たち。
しかしそう話は簡単でもなくて、現状が豊かであることとそして将来の成長を確保しようとする行為には、しばしば、矛盾が生じてしまう。合理的に考えればお互いそれは解っているんだけれども、しかし感情では納得できない。
http://www.47news.jp/CN/201012/CN2010121501000925.html
で、怒ってしまうと。現状を犠牲にしてまで泳ぎ続けなければならない私たち。いやぁ悲しいお話です。ほんともう一体誰ですかこんなもの考え出したのは。