今はそれどころじゃない

今はそれどころじゃない、きもち。


仏当局者がドイツの原発全廃計画を批判、CO2排出量の増加懸念(訂 - Bloomberg.co.jp

5月30日(ブルームバーグ):フランス当局者らはドイツ政府が発表した10年以内に原子力発電所を全廃する決定について、化石燃料への依存拡大につながり、二酸化炭素の排出量を増加させ、国外の原発からの電力輸入が必要になるとの見解を示した。

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aBvlT1F55bpw

ということで『福島以後』から全然話題にならなくなった「温暖化問題」です。
少し前までは消極的に熱狂が冷めたからと放置され、そして今は積極的に見なかったフリが続けられている。そんな構図。確かにそれはどちらも同じ放置ではあるんですけど、微妙にその内実が違ってて愉快ですよね。
まぁなんというか、あれ程ヤバイヤバイと騒いでたみなさんの華麗なスルーっぷりには頭の下がる思いです。25%削減とかありましたね。日本には彼らと違って一本芯が通り過ぎてて現実が見えていない、間違えました、信念のある人びともいらっしゃるわけですけど*1
クライメートゲート事件COP15の失敗など、温暖化問題への機運の後退についてこれまでも結構うちの日記で書いてきましたけど、実の所『フクシマ』はそれ以上の衝撃を温暖化問題の将来に与えた、というお話なんですよね。だってまさにそれこそが問題解決の切り札だったんだから。それが使えなくなってしまったならば、後はもう見なかったフリをするしかない。


私たち先進国がかつて通った道であり、そして現在後を追いかける新興国たちが通っている道に、こうして私たち日本やドイツも再び回帰することになったわけです。その理由は別にありながら、しかし全く同じ言い回しをすることになる。
つまり、「温暖化問題? 今はそれどころじゃない」と。