大真面目に『今年のクリスマスは中止になりました』を目指す人たち

究極のボケ殺し


今度はクリスマスの買い物がターゲット―反ウォール街運動 - WSJ日本版 - jp.WSJ.com
クリスマスとかバレンタインとか、それを「企業の策略だ!」と怒る人たちは日本では毎年のことですよね。まぁ定番のネタ扱いなんですけど、それを本当にやってしまわれると……。

 「ウォール街を占拠せよ」運動の参加者は、新たなターゲットを定めつつある。クリスマス前のショッピングだ。

 シアトルからニューヨーク州ロングアイランドまで、買い物客が増える感謝祭後の週末には、さまざまな行動が計画されている。具体的には、ウォルマートスーパーセンター(ディスカウントストアと食品スーパーを統合した業態)でのデモ行進や、モールでの座り込み、クレジットカードの裁断、大量消費を避けるための中古品交換所の運営などが行われる。

今度はクリスマスの買い物がターゲット―反ウォール街運動 - WSJ日本版 - jp.WSJ.com

ともあれ、言ってることは理解できるんですよね。実際ウォルマートの持ち主なんて上位1%どころか、世界の資産家ランキングの上位常連なんだから。その辺の金融家たちが裸足で逃げ出すほどの、上位1%どころではない人たちに行動を起こそうとするという論理は、まぁ活動方針として間違ってはいないんでしょう。だからといってそれを本当にやってしまうと、小売店の稼ぎ時であると同時に、貧しい人びとの数少ない贅沢の機会が無くなってしまうという、どう見ても困るのは残りの99%というオチ。
確かに「過剰消費はやめるべきだ!」という訴えはそれなりに正論ではありますけど、うん、まぁ、なんというか、ものすごい空回り感ですよね。そんな彼らの本末転倒っぷりは、別に今回のことに限った話ではないと言えば、どうしようもなくその通りなんですが。


しかし冗談でもネタでもなく大真面目に「(これまであった)クリスマスは中止にしよう」という試みをやられてしまった以上、ギャグでやってきた人たちの立場がありませんよね。なんというボケ殺しでしょう。そんな「現実が想像を凌駕する」一例。