『マテリアルブレイブ』クリアした

ということでクソ時間がないというのに、そういうときに限って何故かえろげに走ってしまう病気にそろそろ名前が付いてもおかしくないのではないでしょうか。あれか、身体に危機が迫ると性欲が増進されるとかそういう方向なのか。


さて置き、えーまぁなんというか肝心のデュアルセイバーの頃から成長しているのかと言われると……。時間が色々足りなかったんだろうなぁと生暖かい気持ちになるよくある作品ではありました。安西先生おつかれさまです。
しかし絵師の人と成分と合わせてシナリオまでもエロゲ側に逆流入してる感がすごい。これなんてラノベ。まぁその意味でどう見ても参考資料にしてそうな某インフィニットなんとかの原作における諸事情による尻切れ感をも真似てしまったとも言えるのかもしれません。そんな所まで真似しなくて良かったのに。
ともあれまぁ伝統的な戯画さんファンなら覚悟完了しているので買ってもよろしいのではないのでしょうか。


以下ネタバレと興味ない人はごめんなさいの続きを読む。

















  • ゲーム部分
    • ゲーム内容としては伝統的横actです。初期レベルのままスキルが増えない感じの……。概ね、地上での弱強攻撃+対空の弱強攻撃+空中弱強攻撃、それと魔法攻撃+必殺技の計8種で最初から最後まで出来ることが増えないので、最初に効率の良いコンボを考えると以降延々それを繰り返すだけのゲームになってしまいます。
    • 延々と「目標をセンターに入れてスイッチ」ゲーム。
    • 個人的にはSDキャラの挙動と合わせて某ラグナロクオフラインを思い出す感じでしょうか。なんか微妙に重い点も似ているし。むしろあれを正当にパクれば良かったのになぁと思ってしまいます。
    • 戦闘バランスとしては、2キャラしかバトルに投入できない上に補欠のレベル上げもやりにくい、そうすると雑魚敵ですらレベル補正がきつ過ぎて理不尽に難しく感じてしまう辺り一昔のネトゲやっているような気持ちに。雑魚敵さえみんなガード固すぎだし、レベル足りないとあっさり即死するという。結果的に、同じキャラしか使わない→更に飽きやすくなる、という負の連鎖が。
    • 探索の部分は個人的にはそこそこよく出来ているとは思うのでそこまで悪いとは思いませんけど、しかしやっぱりこの雑魚戦闘のテンポの悪さ部分が足を引っ張っているよなぁと。これならもっと雑魚敵を相対的に弱くしつつその分数を増やして無双ゲーっぽい作りにすれば良かったんじゃないかと思います。まぁそれはそれで更にゲームが重くなるという致命的な問題があるわけですけど。
    • この雑魚戦闘のバランス(レベルが足りないと強過ぎ、逆に高いと弱すぎ)と、ついでに参戦できるキャラが(個別ルートがないにも関わらず)主人公とヒロイン一人だけの二人だけになったのって、時間が足りなかったと同時に案外そういう点があったんじゃないかと予想してます。
  • シナリオ他
    • シナリオと設定としては最初に書いたように、まぁほぼまんま某ISなので安定感があると言えばあります。なんか一周して逆輸入してる感。粘膜接触すると女の子がパワーアップ&催淫効果って――それなんてエロゲ? あ、これエロゲでした。一歩視点をずらすと陵辱ゲーにも使える万能(テンプレ)設定ですよね。なのでまぁ適当にやってもお話は作れるんですけど、しかしそれさえもヒロイン毎の個別ルートがない等々尻切れトンボに終わってしまうという。
    • ゲームパート用のSDキャラをADVパートでも使いまわそうとするのは別に良いんですけど、アクション用に簡略化した動きをそのまま日常パートに持ってこられるとものすごく違和感が……。この辺エターナルさんちのユミナ系の作品とか上手く解決していたなぁと。激しく動いてる時は気になりませんけど、大きめの武器を持たせて動かすための都合上かみんな腕がやや長いので、シナリオパートでの動きだとみんな宇宙人のグレイさんのように見えてしまってどうにもこうにも。昔のFF7辺りの微妙なポリゴンでのイベントシーンを――当時はともかくとしても――今になって見せられてものすごい微妙な気持ちになってしまう感じに近い。


まぁ結局こうした点にしても製作側の方々は当然考えてはいたんでしょうけど、やっぱり突き詰めるとリソースがなかったんだろうなぁと生暖かい気持ちには少しなります。バトルでの攻撃の選択肢の少なさや、そして個別ルートの無さ。この辺は結局時間さえ掛ければ解決したんでしょうけど大人の事情で泣く泣くオミットしたと。
そしてそれを埋めようとして雑魚戦闘があんな感じになってしまったし、そして共通ルート一本で済まそうとした結果シナリオもああしたことになってしまった。
うん、まぁ決算ってコワイよね。というとても救えないオチだなぁと。