あなたのその電力は血の輝き

結局のところ何をしたって私たちは誰かの犠牲の上で生きているんだなぁと。

How Deadly Is Your Kilowatt? We Rank The Killer Energy Sources
番付大好きフォーブスさんがまた一部の人たちの怒りを買ってしまいそうな企画をやっていたらしいので引用。日本語版復活してくれないかなぁ。元ネタは前回に引き続きここ


How Deadly Is Your Kilowatt? We Rank The Killer Energy Sources
(あなたのその電気はどれだけの人間を殺す? ランキングしてみた)

発電方式 1兆キロワット時当たりの死者数 総電力の内に占める割合
石炭(世界平均) 170000人 50%
石炭(in中国) 280000人 75%(中国)
石炭(inアメリカ) 15000人 50%(アメリカ)
石油 36000人 8%(ただし燃料としても36%を占める)
天然ガス 4000人 20%
バイオマス 24000人 21%
太陽光(屋上設置型) 440人 1%未満
風力*1 150人 1%以下
水力(世界平均) 1400人 15%
原子力*2(世界平均) 90人 17%

死者数は実際の直接の死亡(採掘や運用での事故)と疫学的推計(健康被害)の組み合わせらしいです。Referencesは上記リンク先最後に乗ってますのでそちらを参考に。

  • 本文まとめ
    • 石炭石油バイオマスは大気汚染がマジヤバイ。死に至らない健康被害としても。特に中国。
    • 水力はダム決壊による失敗例という少数の大惨事によって占められている。特に数十万人の規模で死者を出した板橋ダムとか。特に中国。
    • ぶっちゃけ原子力がすごいのは単純にその安全性というよりも、出力が大きい分相対的に数字が小さくなるよね。
    • 詳細なコストの数字を出すのは難しいけども、やっぱり石炭などに頼っている国ほど医療費も増大してしまうので、発電コストを考えたとしても、さっさとやめた方がお財布的にも安心かもしれないよ。

なんというか『規模の経済』って強いなぁという感じですよね。100人中1人死ぬよりも、100000人中100人死んだ方がマシだよね、という身も蓋もないオチ。まぁこれはこれでやっぱり怒る人は居るんでしょうけども。統計上の命が云々とか。

*1:風力や太陽光はその設備の為の資源採掘や、設置・保守の際の事故による。

*2:チェルノブイリや福島を最悪のケースとした場合