「交渉してくれた」クリントンさんとも、「ならず者とかまってくれた」ブッシュさんとも違う、「完全に相手をする気がない」オバマさん

オバマさんの無慈悲な対北戦略。


北朝鮮、韓国との「戦時状況」入りを宣言 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
金正恩を「戦闘態勢」に駆り立てる事情 | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
ということで本邦では綺麗さっぱりスルー気味ではありますけども、海外では概ねそこそこ大きなニュースとして扱われている北朝鮮さんちの騒動であります。先日の日記でも書きましたが、やっぱり彼らの――言動はともかくとして――「能力」という点についてはかなり脅威を抱くべきものでもあるわけだし。
昨日の日記ネタを引っ張ると「もうどう見ても狼少年にしか見えないバイアス」じゃないのかと言われると困ってしまうんですが。
戦力情報、誤って公開? 北朝鮮、正恩氏の背景に - 47NEWS(よんななニュース)
北ミサイル、攻撃目標はテキサスか - MSN産経ニュース
でまぁ相変わらず愉快なことをやっておられるわけであります。
北朝鮮 南北関係は戦時状況に入った NHKニュース
個人的に面白かったのがこれ。

北朝鮮は30日午前、「南北関係は戦時状況に入った」と一方的に宣言したうえで、「いかなる挑発行為に対しても、予告なしに断固たる物理的行動を取る」と威嚇し、核兵器を搭載できる爆撃機も投入して合同軍事演習を続けるアメリカと韓国を改めてけん制しました。

北朝鮮 南北関係は戦時状況に入った NHKニュース

予告なしに行動するぞ、と予告している。すごい。予告するのか予告しないのか一体どっちなんだ。



オバマ米政権、5億円かけ北朝鮮を威嚇 演習にステルス爆撃機投入+(1/2ページ) - MSN産経ニュース
ともあれ、アメリカさんちの態度としては、防衛ミサイルの追加配備や、そしてこのB2さんの登場といった『行動』こそが示唆している所ではあるのかなぁと。これまでのような交渉する気はもうまったくない、という明確なメッセージ。まぁオバマさんらしいビジネスライクで身も蓋もない態度と言えばその通りでありますよね。まさにこれが本当の「無慈悲」であります。
五億円掛かったそうですけども、結果的にそうした方が安くつくだろうという、北朝鮮さんにとってはひたすら冷たい方程式。


現状の愉快な北朝鮮さんちの言動について。まぁ良くも悪くもこのアメリカさん側の決定的な「無視」という要素があったりするんじゃないかと思います。これまでの米朝関係とはまったく違うステージ故の彼らの混乱。
「交渉してくれた」クリントンさんとも、「ならず者とかまってくれた」ブッシュさんとも違う、「完全に相手をする気がない」オバマさん。
まぁこれはこれで限りなく正解に近いんでしょうけども、やっぱり万が一のリスクもあったりすんですよね。もしかしたら彼らがほんとうに暴走してしまうかもしれない。だからこそ前任者たちは多かれ少なかれ交渉のポーズをちらつかせてきたのです。ところがオバマさんは最早完全に、言葉ではなく態度で、その決意を示している。言葉さえなく、ただただ相手にしない。
オバマさんの無慈悲な対北戦略。