それは進歩か後退か

権利意識の「再」覚醒。


ミズーリ州の暴動は沈静化へ向かうのか? | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
黒人射殺事件で見えた警察の軍隊化 | アメリカ | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
あちらでは話題になりまくってるファーガソンのあれ。外患だけでない内憂で大変そうです。でもこの辺は黒人大統領であるオバマさん「だからこそ」動けなくなっている現状というのはやっぱりあるのだろうなぁと。

 今回の事件の場合、お互いが強い「被害者意識」を持っているということが、問題を深刻にしています。黒人コミュニティの側は、白人警官が「黒人イコール暴力的」という恐怖心から事件を起こしたのなら、それ自体が「悪質な差別」であり、自分たち全員が被害者だという強い感情と確信を持っています。

 一方で警官を支持するグループ、そしておそらくは問題の警官の周囲は「こうした問題が起きると、常に白人は差別する側、つまり悪だという決め付けを受けるが、これにはもう我慢がならない」という、こちらも被害の感覚、そして強い怒りを持っていると思われます。

ミズーリ州の暴動は沈静化へ向かうのか? | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

この辺はオバマ大統領登場の時から言われていたお話なんですよね。ただの黒人側からだけでない、「白人への逆差別は許さない」や「(過去の出来事によって)自分たちまで一緒くたに差別主義者と見られるのは許せない」という白人側からの声もまた大きくなった。ティーパーティ登場の背景もやっぱり無関係じゃないんですよね。


オバマさんの登場によってこそ、白人側が率直に意見を述べることが可能となり、しかしその事がまた黒人側を苛立たせる。お互いがお互いに率直に語れるようになったからこそ生まれている現状について。ヨーロッパでも似たような構図にあるし、また私たち日本も結構他人事ではないお話。いやぁこれを進歩と呼べばいいのか後退と呼べばいいのかよく解りませんよね。


みなさんはいかがお考えでしょうか?