晩夏の夜の夢

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スコットランド独立、住民投票で否決 写真8枚 国際ニュース:AFPBB News
英首相、全国で地方分権推進を約束、スコットランド独立否決 写真3枚 国際ニュース:AFPBB News
ということでスコットランドさんちの住民投票は反対多数だったそうで。まぁ概ね他人事としてはつまらないというか、地味でフツーのオチになっちゃったなぁと。そりゃあれだけ「経済的にヤバくね?」と煽られたら反対するよね。
かくして王と女王は『とりかえ子の帰属』問題で和解したのでした。めでたしめでたし。パック役は誰だったのかな?

【9月19日 AFP】18日投開票が行われた英北部スコットランド(Scotland)の独立の是非を問う住民投票は19日、10ポイント差で否決された。

 全32投票区のうち31区の集計終了時点で、独立賛成派は44.58%、反対派は55.42%だった。300年に及ぶイングランド(England)との連合は継続されることが決まった。

スコットランド独立、住民投票で否決 写真8枚 国際ニュース:AFPBB News

ともあれ、やっぱり上記経済要因――独立した通貨を持たないというポンド寄生オプション――なんかを筆頭に、正直な所『欧州連合』の不調さに足を引っ張られた面はあるのかなぁと。これまでの日記でもずっと書いてきましたけど、やっぱり欧州連合のような国家の枠を超えた共同体を推し進めると言うことは、逆説的にローカルな市民感情が盛り上がることを意味しているわけで。故に南北ベルギーなんかを筆頭に、ヨーロッパの多くでこうした分離独立な衝動は見られるようになった。
欧州連合があるならば、こんな国と一緒なのをガマンする必要ないかもしれない、なんて。単純に国家独立問題というよりは、むしろ(欧州連合の存在を前提としての)地方自治の問題として。


まぁそこまではともかくとして、でもやっぱり欧州連合やらユーロやらの昨今の大混乱を見ていると、当たり前のことながらそこまで理想郷ではないことに多くの人も気づきつつあるわけで。
特にユーロ通貨同盟の失態――通貨だけ同じのを使っても政治が同じでなければ混沌でしかない――からの経済危機というのは、スコットランドの選択肢を決定的に狭めちゃったよなぁと。独自通貨やユーロは論外だし、かといってポンド継続使用も結局は同じ穴に落ちかねない。もしこれが成功、あるいは危機がなければもう少し違う展開になっていたかもしれないとは素朴に思います。特にイギリスなんて、ユーロと距離を置いていたからこそ被害が相対的に小さかったという構図はあったわけだし。
もしこれが逆であれば、やっぱり結果はもう少し違っていたのではないかなと。


ということでオチとしては「スコットランドイングランドに負けたのではない、EUに負けたのだ」辺りで。