グーグルは貴方を見守っています

グーグル帝国の曙。


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ますますグーグル頼りな世界がやってきそうな気配。まぁ確かにそれぞれ便利ですしね。最早現代人の必需品とすら言っていいレベルなグーグルマップなんかを筆頭に多くのIT分野に進出ししている彼ら。
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もちろん上記のような試みが全て成功するわけではありませんが、本来の検索よりも、ブラウザよりも、メールよりも、あるいはOSよりも、圧倒的な支配を確立しそうなのがこっちの分野だよなぁと。ソフトよりもプラットフォームを、更にその先のインフラへと。データセンターやら通信網やら。
実際競争と言う意味ではまぁこうしたより基礎的なインフラ分野にこそ注力するのが最も勝者となれる可能性が高いのはその通りでしょう。経済学の基本にあるように、勝者となるのに最も重要なのは『希少性』を得ることこそが問題なわけで。ただ先駆者であるだけでは足りなくて、ライバルが持っていないモノを提供できるプレイヤーこそが圧倒的な勝者となる。容易に真似されてしまうようなやり方では、いつか後からやってくる新興プレイヤーに負けてしまうから。
――グーグル自身の登場だって同じだったわけですよね。オッサンなネットユーザーなら今でも記憶にあるように、それこそグーグル黎明期の検索なんてそれはもう一部モノ好きしか使っていなかった。それでも彼らはその機能でウェブ世界を変革し、トッププレイヤーとなった。
しかし現状の検索事業で、まだまだ強大とはいえ、支配的なシェアを獲得しているわけではない。やっぱりそれは真似されてしまうんですよね。まさにグーグル自身が通った道、後からやってきて先行者を追い抜いて行ったような成功物語は、特にネットの世界では生まれやすい(いやまぁ大多数が容赦なく死んでいくんですけど)。


故にグーグルは「次のグーグル」に殺されない為に、長期的に企業としてこの先生きのこっていく為に、後発者が容易に真似できない分野で勝利する必要があり、そしてそのリードを更なる『便利さ』を提供することで維持していく必要がある。その為に、機能を充実させよう、捕捉率を上げる為にもっといっぱいいっぱい衛星を打ち上げよう。かくして悪意や善意と言う問題ではなく、経済学の勝利の方程式=希少性の確保によってこそ、グーグル支配は増していく。
SF小説で見た世界ってこうしてやってくるんだなぁとしみじみ思います。まさに善意で舗装される道として。
グーグルは貴方を見守り続けます。これからもより精緻に。ただのソフト屋でも、ただのインフラ屋でもなく、それを両立する存在として。
おそらくより便利になるのは間違いないでしょうけど、それと同時に、どこか言い知れぬ恐怖を抱いてしまう世界。


みなさんはいかがお考えでしょうか?