烙印を背負う人びと

えんがちょ扱いな人たち。


小宮一慶:赤字に転落したマクドナルドに復活の兆しは見えるのか? (BizCOLLEGE) - Yahoo!ニュース
そういえばマクドナルドさんちはまだまだ大変だそうで。

 では、どのような戦略をとれば回復するのでしょうか。マクドナルドの業績が落ち込んだ原因から探ってみましょう。

 この期の業績の急速な悪化は、冒頭でも触れたように、きっかけは期限切れの鶏肉問題でした。これに加えて異物混入問題などが重なって、お客さまの信用を失い、ブランドイメージも悪化して、どんどん売り上げが落ち込んでいったのです。しかも、これらの問題に対する対処の仕方も逃げ腰でした。

 さらに全く理解できなかったのは、その後の戦略です。同社は、賞味期限切れの鶏肉問題でお客さまにショックを与えたにも関わらず、その直後にチキンタツタのキャンペーンで業績回復を狙ったのです。

小宮一慶:赤字に転落したマクドナルドに復活の兆しは見えるのか? (BizCOLLEGE) - Yahoo!ニュース

まぁなんというか、根本的なネガティブイメージが定着してしまっている以上、正直「今は」何をやってもダメ感が強いよねぇと。マクドナルドを買う人に――ポジティブなイメージ戦略とまったく同じ構図で逆方向に製品価値どうこうではなく――それだけで何だか人として劣ってると見なすような空気が生まれてしまった。行動経済学なんかでしばしば言われるように、私たちが買い物をする際の判断基準として重要なのはただその商品価値だけで完結しているわけではないんですよね。それこそ「その商品を買う自分」が周囲からどのように見られるか、についても大きな要因となる。
今時マックなんかに行く奴www、なんて。
所謂『ブランド戦略』の逆噴射。見事に「逆」ブランド価値が生まれてしまっている。本来のそれが実際には製品価値そのものについて裏付けているとはまったく限らないのと同様に、最低限の品質は確保しているにも関わらず、彼らへの消費者の目は無意味に蔑視的である現状から抜け出せない。現代日本において、マクドナルドという言葉は粗悪品の象徴として烙印を押されてしまった。つまり、今それを買う奴は情弱か何も考えてないバカである、と。
もういっそ名前を変えて出直した方が早いレベルではあるものの、マクドナルド程の企業がそれをできるはずもなく。その意味で言えば解決するのは『時間』しかないのだと思うんですよね。今はゼロからのスタートですらない。とりあえず、あと1年か2年はひたすら頭を低くしてそんなイメージが人々が忘れてくれるのを待つしかない。
がんばれマクドナルド。




これと似た感じで同じく現代社会における烙印を背負った人たちが政界にも居るんですよねぇ。
民主党内に執行部批判も「回復の兆しすらない」 : 政治 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
結局、今回の(全然統一されてない)統一選挙でも彼らはあれから二年経っても未だ有権者たちから許されておらず、議席を減らし続けている。解党的出直し=ゼロからの再スタートとか言っていますけど、むしろ縮小は尚も続いているわけで。いやまぁ某鳩の人がニュースで話題になればなるほど消えつつある記憶が再生産されてしまうのは、ホント可哀想だとは思いますけど。ほんとあれで一番被害受けているのって民主党自身だよねぇと。(例え詐欺であろうと)名前変えた方がまだマシなんじゃないでしょうか。


一度失った信頼を取り戻すのが難しいのは、そもそもまずその失った出来事の記憶の風化を待たなければいけないから。
しかし、その烙印は中々消えてくれない。故に苦しむ人たち。日本社会への文化評論としても語られる「失敗恐怖症」なんかもこうした烙印の消えなさ具合があったりするのかなぁと思ったりします。


もちろん自業自得の面はあるとはいえ、いやぁ悲しくて恐ろしいお話ですよね。