「都構想」は神話となった

今度は「一度やらせて」みなかった大阪の人たち。



大阪住民投票 反対多数 都構想実現せず NHKニュース
ということで結果が出たそうで。

大阪都構想」の賛否を問う住民投票の開票結果です。
▽「反対」70万5585票
▽「賛成」69万4844票
「反対」が「賛成」を1万票余り、得票率にして0.8ポイント上回り、多数となりました。

大阪住民投票 反対多数 都構想実現せず NHKニュース

見事に拮抗してて――端から無責任に見ている分には――結構面白いお話ではあったかなぁと。反対賛成無関心の三竦み。これで憲法改正をめぐる国会の票読みにも影響は出るのでしょうねぇ。



ともあれ普通に考えれば、例えば沖縄の基地問題スコットランド住民投票のように、ここまで賛否が拮抗してしまうとどうしても必然的に「その後」の展開に繋がるモノでもあるわけで。まぁそりゃそうですよね。負けた方はただの一回の投票で諦めきれるわけがない。
――しかし今回の大阪では、橋下さんの引退宣言等もあって、そういう展望はあまりありそうにない。やはり今回のそれはあくまで彼個人の信任投票に近い性質であって、本質的な都構想をめぐる投票とはならなかったのでしょうね。


まぁそれでも、某民主党政権のように本当に実現してしまった結果現実を見て絶望、なパターンに陥るよりは実はマシなオチだったのかもしれません。これで「都構想」は神話となったのだ。短期的には負けてはいても、しかし長期的には自民公明民主共産という愉快すぎる大同盟に善戦空しく負けた(から仕方ない)というポジションを橋下さんは得ることができたとも言えるのだし。
橋下は斯く戦えり、という結末は実は彼自身だけでなく次なる新興勢力に都合がいいのかもしれない。
その意味で言えば、今回残した教訓と言うのは(成功する可能性ももちろんあった一方で)実際には「やらせてみなかった」ことで、彼らが見せた改革熱は皮肉にも『神話性』を帯びることになって、大阪に限らず第二第三の維新が登場する余地を残すことになったのだと思います。
それがいいことなのかわるいことなのはわかりませんけど。


みなさんはいかがお考えでしょうか?