サッカーの惑星

皮肉かな?



http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43907
FIFA会長選 ブラッター会長が再選 NHKニュース
昨日も少し触れたFIFAお家騒動のお話。まぁでもヨーロッパ側が微妙に被害者ズラなのはちょっと愉快かなぁと。
ブラッターがFIFA会長に再選したんで、FIFAの話をするよ - pal-9999のサッカーレポート
この辺のFIFA欧州支配というお話は、上記が解りやすいです。

これら理事23名+FIFA会長がW杯開催国を決める投票権を持っている訳だ。ちなみに、開催国になりたい場合、理事会の多数決で過半数を取れば良い。


これが何を意味するのかというと、欧州の8票は絶対的な票田となるって事である。欧州は、自分の所と会長、それにアジアかアフリカを抱き込んでしまえば、過半数の13票を抑えることができてしまうのだ。 つまり、その気になれば欧州は延々と、てめえの地域でW杯を開催しつづける事ができなくもない。


これははっきりさせておきたい事なんだけれど、W杯で一番美味い汁吸ってる地域は欧州だって事。過去20大会中、10回の大会は欧州で行われており、W杯開催については、欧州が圧倒的に有利になるようにシステムが出来ているのだ。これがFIFAの一番糞なシステムだと僕は思っている。欧州に有利すぎるのだ。

ブラッターがFIFA会長に再選したんで、FIFAの話をするよ - pal-9999のサッカーレポート

まぁなんというか、現代の「国際社会」の縮図そっくりだよねぇと。南北問題のような先進国対新興国既得権益者による権益保護によって改革が進まぬからこそ、結果としてそれが他の参加者たちをグレーゾーンに踏み込ませることになる。だからこそ「反ヨーロッパ」な会長が、これだけの逆風があっても尚、勝利しているわけで。
かくしてその基本的構図が変化されない以上「次善の策」として札束が乱舞する余地が生まれる。だってしょうがないよね。(開催地選定等)基本的ルールがクソで、しかも改革の見込みすらないのだから。だったら身も蓋もなくルール無視で札束で殴り合おう。ロバート・ウォルポールさんが身も蓋もなく述べたように、人は金で動くのだし。
そしてそこにドヤ顔で正義を主張する空気を読まないアメリカ。


この辺はようやく先々代まで続いていた会長職も欧州派から排除でき、これから徐々に改革が進んでいくのかなぁと。その意味では、まさに現代の国際関係でも見られるような、パワーバランスの根本的転換期によく見られる「移行期危機」なのかもしれない。


一時言われていた『サッカーの惑星』は、今回の騒動を見てもまた、頷けるお話なのかもしれませんね。