ゴミはウェルカム、でも難民はノーサンキューな

文字通り「ゴミは資源です」を実践する人たち


ごみ「不足」で争奪戦の北欧2国 写真6枚 国際ニュース:AFPBB News
へー面白いニュース。スウェーデンがゴミ集めている所までは知っていましたが、現在ではそこから更に発展してスウェーデンにゴミ資源を奪われたノルウェーが英国からゴミを輸入、とかものすごく愉快なことになっているそうで。

 とはいえ、それは自治体や産業界といった「輸出側」が料金を払って、自分たちの「製品」を「輸入側」の焼却場に燃やしてもらうという一風変わった市場だ。

スウェーデンでは近年、ごみ焼却事業者の数が急増して焼却費が下落した。これは財政の苦しいノルウェー自治体が、国境を越えたごみ処理に目を向ける誘因となっている。だが、ごみの輸出入のせいで、滑稽な状況も生まれている。

ノルウェー西岸の街ボス(Voss)は、100キロほどしか離れていないベルゲン(Bergen)に焼却場があるにもかかわらず、約800キロも離れたスウェーデン中部のヨンショーピング(Jonkoping)にごみを送っている。

ごみ「不足」で争奪戦の北欧2国 写真6枚 国際ニュース:AFPBB News

まぁ現代でも尚石炭火力が経済効率的には最強だということを考えれば、こうして多少の輸送費が掛かってもゴミを集めようとするのは確かに合理的だということはできるのかなぁと。
それこそ本邦ではむしろ自治体間でのゴミ押し付け合いなんかが常態と考えると色々と考えさせられてしまうお話ではありますよね。


実際ゴミを「減らす」行為については意識高い人たちがそれはもう熱心なわけですけども、やっぱりどうやってもゴミをゼロに出来るわけではない以上、同時に考えなければいけないのがそうやって出てしまったゴミの処理方法でもあるわけで。その意味で言えば、こうした「ゴミ奪い合い」な構図はやはり私たちより先を行っていることの証左でもあると言える。
再生資源とかそういう迂遠な方法でなく、もっと直接に「ゴミは資源である」を実践する人たち。


僕の住んでいる所もクッソめんどくさい分別を強いられているので、もういっそまとめて燃やして発電しちゃえばいいのにと常々思っています。石炭なんか特にそうですけども、それこそ化石燃料を燃やすのもゴミを燃やすのも(有害物質が出るという意味では)大して違いはなく、どちらも重要なのはきちんと環境配慮された先進的な設備なのだし。


でもまぁこのお話で時事ネタ的に面白いのは、こうして先進ヨーロッパ間ではゴミ争奪戦が始まりつつある一方で、難民については押し付け合いが始まっていることを考えると人間の業の深さをしみじみと感じてしまいますよね。
ゴミはウェルカム、でも難民はノーサンキューな。


がんばれヨーロッパ。