トランプさんの放言が容認される理由?

人は話し合っても解りあえないからこそ、彼らは実力行使に出る。


米国リベラル派の不寛容の台頭 人種的偏見は間違いなく残っているが、言論封殺が答えではない | JBpress(日本ビジネスプレス)
まぁ本邦も結構耳が痛い面白愉快なお話だよねぇと。ワシントンの奴隷所有や、更にはジェファーソンの黒人性奴隷孕ませとかよく言われる揶揄ネタではありますけど、この基準だと時代を下ればトルーマンなんかも原爆攻撃指示で重罪確実ですね。オバマさんはどうなることやら。


PCの名の下に過去の歴史が浄化される構図。でもまぁそれが「悪用」されると議論封殺のツールになるというのは結構昔から言われ続けているお話ではあるんですよね。
そう、「お前は反ユダヤ主義だ!」と罵ればね。 - maukitiの日記
以前も日記にしましたけど、まさに反ユダヤ主義を代表例として、彼らについて否定的に言及すること自体を「政治的に正しくない」としてその議論を封殺してきた。ユダヤ人たちに『安全な空間』を提供するという名目でそれは正当化され、アメリカにおけるイスラエル擁護の空気は守られてきたわけで。
そして現在、同じようにしてイスラムだけでなくオバマ政権以来皮肉にも盛り上がるようになった黒人差別の問題も、再び浮上している。その是非はともかくとして、しかし少なくない保守派な人たちがそのようなPCを建前にした言論封殺に不満を抱いていたりするのです。

 米国民の大部分が国の指導者の品性に対する信頼を失ったのも不思議ではない。政治家が話をする時、あまりに多くの場合、まるでクロロホルムを嗅ぐような効果がある。かつて自然な自発性が占めていた空白は、ほかの何かで埋められるのを待っている。

ドナルド・トランプのような扇動家がなぜこれほど好調なのか次に不思議に思った時、彼のあからさまな物言いがなぜこれほど高く評価されるのか自問してみるといい。もしかしたら、率直な発言が公の場から根絶されつつあるからではないだろうか。

米国リベラル派の不寛容の台頭 人種的偏見は間違いなく残っているが、言論封殺が答えではない | JBpress(日本ビジネスプレス)

まぁ端から見ている分にはひたすら放言しているように見えますが、しかし、上記のような言論封殺に不満な人から見ると、まさに彼は現代の米国政治家が捨て去った『自由な議論』を一身に背負っている、ように見えるのかもしれないのかなぁと。
だからこそ、トランプさんのような(良く言えば)「率直な」物言いがそれなりにウケているのだとあちらの大統領予備選経過を見ていて個人的に理解しています。
米大統領選:トランプ氏 「反イスラム」で支持率が再上昇 - 毎日新聞
ある種のタブーを破った人物として。





ちなみにタイムリーな話題としては、そんな「正しさ」を要求する人たちにぴったりな国があるんですよね。そこではまさに「不都合な人物」として認定された人物はそもそも居なかったと歴史を修正することで『安全な空間』をより大きなレベルで日常的に実現している、素晴らしい国が現実にあるんですよ。
中国国営テレビで写真差し替え 趙紫陽氏を外す:朝日新聞デジタル
中国っていいます。ネットの検索すら引っかからないレベルです。旧ソ連も結構そういう傾向はあったんですがもう無くなっちゃいましたからねぇ。本邦にも少なくありませんが、そうした『修正』に興味がある人は相性のいい中国に移住すればいいんじゃないかな。