うんうん、それもまたア(略)! だね

アラブの春おじさんたちの悲哀。



トマ・ピケティ氏「われわれ西洋諸国がテロを生んでいる」 | ハフポスト
ということで、一時の盛り上がりに反してすっかり日本では無かった人扱いなピケティ先生のパリテロに関するお話。

ピケティ氏はベストセラー「21世紀の資本」の著者として知られている。同著で、同氏は最近の数十年で世界の経済格差が一層深刻化していることを主張した。彼は11月24日、フランスのル・モンド紙で「テロリズムが、中東の経済的不平等によって増幅されているのは明らかだ。私たち西洋諸国がテロの発生に深く関わっている」と述べた。ピケティ紙の記事は11月30日のワシントンポスト紙にも掲載された。

ピケティ氏は「We(私たち)」という主語を使っているが、かなり明確に、ここ30年間におけるアメリカの外交政策について言及している。ピケティ氏は湾岸戦争イラク戦争を例に出し、どちらも西洋諸国の石油の利権のために起こった戦争で、中東の方が西洋諸国よりも犠牲者が多くなった「アシンメトリー(不均衡)な戦争」だったと述べている。

トマ・ピケティ氏「われわれ西洋諸国がテロを生んでいる」 | ハフポスト

うーん、まぁ、そうね。基本的には同意できるし、その通りなのだろうなぁとは思うんですよ。
ただ、『アラブの春』初期から言われていたように、やっぱりその経済的不平等こそが革命の原動力になった面はあると思うんですよね。まさにアラブ世界ではよく言われる構図として、パンを食えなくなった時、彼らは革命やクーデターに立ち上がるわけで。


上記ピケティ先生の言葉で言えば、まさに西洋諸国は二重の意味で「テロを生んだ」のだろうなぁと。火種といういう意味でも、火に油という意味でも。
実際、彼らが素晴らしき民主主義の名の下に「独裁者を倒せ」と、革命を煽ったのはほとんど間違いなく、そしてその手法と言えば概ね彼らの経済的苦境をバネとしていたわけですよね。つまり西洋は(ピケティ先生に言わせれば)経済的不平等を押し付けているし、同時にまたそこから生まれる不満を更に扇動したことで、皮肉にもその社会の不満は現地政府だけでなく西洋諸国の方にも向くようになった。
自業自得と言えば、これ以上ないほど自業自得なお話ではあります。まぁ(あれだけ煽れば)そらそうなるよね。




アラブの春が始まり独裁者は倒されるのだと現地社会の不安定化を無責任に煽った結果、現地の大炎上だけでなく、見事に自分たちの所にまで延焼してしまっている人たち。春が来たのはアラブだけじゃなかった。
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パリにロンドンにカリフォルニアに。


うんうん、それもまた『アラブの春』の続き、だね。