「(マルクス主義的な)世界の歪み」を見出した人たち

そろそろ裏パナマ文書が出てきてサードインパクト第三次世界大戦)の陰謀が明らかになるんじゃないかな。


「パナマ文書」問題がアメリカでは大騒ぎにならない理由 | 冷泉彰彦 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
ということでパナマ文書は大盛り上がりなものの、日本ではズバリ政治家名が出ない辺り地味な盛り上がりになっていて喜べばいいのか悲しめばいいのか。個人的には(少なくとも現状の日本にとって)企業が課税後のお金についてどうしようが企業の勝手=というかむしろ税負担があると解っていてやらなかったら背任だよね感。これならまだベアの方に金の使い道を誘導した方がマシじゃないかとは思いますけど。
しかしこの問題の面白い所は(例えば自国と比較して税金天国な)国外へ「お金を動かす自由」が自由すぎても上記アメリカ(政府に対しての合法的節税は『連邦』市民の義務)になるし、かといって締め付けれ過ぎれば中国のような統制国家になってしまって、むしろそれはそれで政治家や官僚等パワーを持つ人たちにとって不正することのメリットがより強力になる点にあるわけで。
いやぁいい塩梅って難しいよね。




ともあれ、そんな大盛り上がりのパナマ文書に関して「これが世界の歪みか!」ばりに盛り上がってしまう人たちも少なくないので、やっぱり今回の事件はある種の人たちのココロの琴線に触れまくっているのだろうなぁと。
パナマ文書、なにが問題なの?脱法ならいいんじゃない?と思ってる人へ。 - Togetter
まぁここで個人的見解の披露というか、素朴な本音というか、馬脚を見せている感じでとっても愉快なんですけども、実際こうした「世界を支配する金持ち層」という分類は、とってもマルクス主義な人たちと親和的・都合のいいお話ではあるんですよね。
人間社会は民族や宗教やナショナリズムのような『縦』に分断されているのではなく、むしろ富める者と貧しい者のような階級として『横』にこそ分断されている、と考える人たち。だからこそああした人たちは国家の垣根を超えた「世界(同時)革命」を叫ぶわけですよ。同時に立ち上がれ世界市民たちよ。
その意味で、今回のパナマ文書で文字通り「世界中の」金持ちたちの『疑惑』が一斉に報じられたのは、こうしたポジションにとってはまるで福音のように響くのでしょう。
確かに上下を分かつ断層線の確固たる証拠、のように見えなくもないしね。


昨今の世界情勢ではあちこちで垂直に走っていることが度々明らかにされていますけども、しかしそれでも水平の分断線もまだ捨てたもんじゃないかもしれない。1%を倒すために99%よ立ち上がるのだ。
「世界の歪みを見つけたぞ!」と喜び踊る人たち。まぁ100%間違ってるとも言えないので、やっぱり気持ちは解ります。


がんばれマルクス主義