(欧州連合プロジェクトは)退かぬ媚びぬ省みぬ

聖仏帝マクロン爆誕


仏大統領選 マクロン氏勝利 極右政党のルペン氏破る | NHKニュース
ということでフランスでは「予定通り」マクロンさんになったそうで。ジャンル通り米英側と大陸側とは違う所を見せつけたのか。しかしオランドさんが致命的に不人気だからこそ選挙になったのに、その一員でもあったはずのマクロンさんが勝つのはすごいよねぇ。結局何も変わってない感すごい。
――やっぱり、相手が相手、という面が大きいのでしょうけど。
もちろん親EU派が多数派であり勝利だったと見るのが素直な見方でありその事自体に異論はないものの、しかし、これでイギリスに続き改めて明らかになったのがやはり現在のEU的価値観を望まない人たちが一定数以上存在する、という点でありますよね。ようやく一つに出来たと思ったら、内に二つのヨーロッパが生まれつつあると。



そんな二つのヨーロッパを生んだ大きな要因の一つがそのままな辺り、この内部亀裂は益々深くなっていくのだろうなぁと。

また、焦点となっている中東やアフリカなどからの難民の受け入れについては、EUの方針に従って受け入れるとする一方で、合法的な手続きを経た移民についても受け入れを進めるとしています。また、EUなどの各国間を国境審査なしで移動できる「シェンゲン協定」は守りながら域外との境界の警備は強化し、不法な移民は取り締まるとしています。

仏大統領選 マクロン氏勝利 極右政党のルペン氏破る | NHKニュース

今のヨーロッパを覆いつつある難民受け入れによる理想崩壊の流れを見るとここさえ変えればそれなりにワンチャンあるようにも思えるんですけども、それを認めてしまっては「一つではないヨーロッパ」の存在を認めてしまうことになり、かといってその不満を放置すれば益々「一つではないヨーロッパ」へ傾く人が増えることになる。
EU 英の分担金支払い 厳しい交渉の見通し | NHKニュース
ザ・自縄自縛という感じではありますが、だからこそ彼らのその欧州連合プロジェクトに掛ける熱意は不退転なモノとなり、イギリスに対する態度にも見られるような「退かぬ媚びぬ省みぬ」なモノになってしまうのでしょうね。




もちろん現状維持のまま耐える、というのも一つの選択肢ではあるのでそれが正解になるかもしれない。実際、上記引用のように現状の欧州連合の方向性ってそういうことなわけで。ひたすら痛みに耐えてがんばるのだ。現状ですら加盟各国での選挙結果の通り少しづつ「右」へ動いているのだし。あるいは、もしかしたら中東アフリカが安定することで難民問題が、あるいは経済が上向くことで労働者たちの怒りが収まるかもしれない。
でも時間を稼ぐということは、そのまま更に悪化するかもしれない、という未来もあったりするわけですけど。その舵取りの責任の半分弱くらいはマクロンさん率いるフランスが握っている。だめそう


がんばれフランス。