天は自らを助くる者を助く(核兵器的な意味で)

「じゃあ核武装するしかないじゃない!」な境地に至った悲しき王様。


北朝鮮の核実験 被爆者が座り込み 広島 | NHKニュース
独メルケル首相「平和的外交による解決しかありえない」 | NHKニュース
ということでミサイルに続いて核兵器実験までやっちゃったそうで。いやぁ何か良いことでもあったのかはわかりませんが、最近の北朝鮮さんは大盛り上がりであります。
個人的関心に近いというのもあって日記ネタができたと喜ぶのはちょっと冷笑に過ぎる、あるいは諦観が過ぎるという感じはありますけども、かといってミクロな個人の対策と言われても困ってしまうし、だけでなくマクロな日本国家ですら――口ではない行動としては――もうやれることはほとんどないのだから仕方ないよね。

このあと日本被団協日本原水爆被害者団体協議会の箕牧智之代表理事があいさつし、ことし7月に国連で採択された核兵器禁止条約に触れて、「核兵器の製造や保有、実験や威嚇などが法的に禁止されたのにもかかわらず、北朝鮮は実験を強行した。国連はこのような行為を許さないよう方策を講じてほしい」と述べました。

北朝鮮の核実験 被爆者が座り込み 広島 | NHKニュース

もちろん口を動かし素朴な正論を言うことはできるけども、じゃあ「許さないように方策」ということは一体実際に何をどうすればいいのか一般人な私たちには如きにはまったく思いつきません。そもそも国連がなんとかするなんて、そんな銀の弾丸あるいは魔法の杖があるのなら今こんな苦労はしていないわけだし。
これまで私たちがそうしてきたように、北朝鮮の核開発を見守る以外になく、そしてそんな見守るだけだった不作為こそが今の状況を生んでいる。
もっと殴ればよかったのか? もっと餓死させればよかったのか? 



ロシア大統領「北朝鮮を追い詰めてはならない」 | NHKニュース
それこそ従来の制裁強化すらロシアが反対してて難航している現状。ここでロシアけしからんというのは簡単ですけども、しかしプーチンさんの言うことはそれなりに正論でもある。
――つまり(中国ではなく)ロシアがこうして事実上暗黙の後ろ盾となっていることは、北朝鮮さんちへの必要以上の暴走を防ぐという意味でのブレーキとなっているという構図でもある。世界で孤立すればするほど、国家の安全のための核兵器を必要としてきた北朝鮮。実際、韓国や本邦含む太陽政策的な対応を支持してきた人たちの言うことはそれなりに合理的でもあるんですよね。まぁそんな孤立させない努力って、これ以上ないほど明確に失敗した後なんですけど。


一方で上記の人たちが言うように、世界=国連が許さないということは、北朝鮮をより孤立させることを目指すことになる。
ところがそんな風に孤立するからこそ核兵器の必要性はより増していき、しかしそんな風に核兵器を持とうとするからこそより孤立する。卵が先か鶏が先か。
核戦略を巡る専門的な議論においては大前提として「主権国家からなる無政府状態の世界では、核兵器は究極の自助の手段」と言われてきましたけども、果たして北朝鮮という国家の振る舞いは、いつか来た道という過去の産物でしかないのか、それとも私たちもいつか往く道となるのか。
少なくともまだ今は破綻していないということは、北朝鮮さんのり方が完全に間違っているともまだ言えない。


人類が、少なくとも建前においては、克服し終わらせたはずの問題をこうして蒸し返してしまう北朝鮮さんちはホント空気読めないよね。しかしいつだってそんなKYが世界を動かすのだ。
みなさんはいかがお考えでしょうか?