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核抑止、自分で撃つか? 仲間が撃つか?

(語呂優先でネタを言ってみたかっただけなので「核抑止」の定義については勘弁してください*1


国民の6割が核兵器保有に賛成…韓国世論調査 : 国際 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
韓国国民の6割が核保有に賛成、「戦争の可能性なし」と答えた...|レコードチャイナ
昨今の北朝鮮騒動で本邦以上に当事者でもあるお隣の韓国さんちの世論調査で面白い数字が出ていたそうで。

【ソウル=宮崎健雄】北朝鮮が3日に強行した6度目の核実験を受け、韓国で60%が核兵器保有に賛成と考えていることが8日、世論調査機関「韓国ギャラップ」の調査(5〜7日、1004人対象)でわかった。

 北朝鮮に融和的な親北朝鮮の左派系与党「共に民主党」の支持者でも賛成が52%と反対(43%)を上回っており、核武装容認論が広がっている実態が浮かび上がった。

国民の6割が核兵器保有に賛成…韓国世論調査 : 国際 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

といっても韓国では元々これに近い数字は出ていて、何も今になって急に数字が上がったワケでもないので、「容認論が広がっている」という読売さんは危機に便乗してちょっと煽り過ぎている感はあるよね。まぁ先日のヘリコプター写真なんかを筆頭に、昨今流行りの日本の他新聞社のみなさんによるフェイクニュースと比べたら今回のは大分マシではありますけど。下を見れば安心だね。


韓国:戦術核再配備論高まる 対北朝鮮「力の均衡」 - 毎日新聞
戦術核の再配備、韓国が米側に昨秋要請…韓国紙 : 国際 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
ともあれ、そんな韓国世論の通りの、戦術核配備要請をオバマさん時代のアメリカへしていたことも、ニュースになっている韓国さんちであります。正しく国民の声を反映していると言えなくはない。
実際、こうした韓国さんちの要請や世論調査の数字は、何も特別なことでは決してなくて言ってしまえば「普通の」反応ではあります。もし自国が核兵器に狙われる可能性があるならば、それを出来る限り最小限にするのは国家が果たすべき義務である。かくして核保有の連鎖という『核のドミノ』はほとんど現実の懸念として語られてきたわけで。最初にアメリカが持ち、その後をソ連がイギリスがフランスが中国が、と続いた歴史的事実があるのだから仕方ないよね。
そして、であるからこそ、私たち日本もその下にある『核の傘』は、核ドミノを防ぐ拡大抑止としてそれなりに機能してきた。


ただ悲しいかな、そんな核兵器核兵器で抑えるという核抑止(懲罰的抑止)は、その存在証明が実際にきちんと成されているわけじゃないんですよね。核安全保障専門のジャン・ノラン先生なんかが指摘するお話ではありますが、それって実際の過去70年の核戦争の不在という明白な『経験』によって受け継がれてきただけであって、それが実際に政治指導者や国家戦略にどのような影響を与えてきたのかきちんと評価されたことはない。私たちの愛する『憲法9条』の効用なんかと同様に、そこに至る過程はひたすら複雑でたった一つの要因が左右したケースなどないはずなのに、ただただこれまでは抑止できてきたという経験のみが存在しているだけに過ぎない。
『核なき世界』を目指す人たちが言うように、もしかしたら明日にはそれが崩れてもおかしくない、というのには一理あるわけですよ。つまり安全保障における抑止効果というのは決して証明不可能であり、仮に何か証明できるとすれば、いつかやってくるかもしれない「抑止効果がなかった」ということだけである。
――ましてや、それが「他人の核」であれば尚更でしょう。
もちろんアメリカは「同盟国が撃たられても撃ち返す!」と口では言ってくれている。でもそんな約束なんて相手の都合で反故にされてしまう可能性は絶対に0%にはならない。ということはより安全を求めるならつまり……。


既に私たち日本人たちにもある「先送りしよう」な態度が暗黙の裡に証明しているように、最早生まれてしまった北朝鮮核兵器を少なくとも短中期的に無くすことは不可能である。ということはこれからもしばらくは北の核と共に生きていかねばならない。
そうなると韓国及び日本の人たちは、改めて、その二択を迫られることになる。前回も書いたように、古典的ともいえる安全保障のジレンマを私たちに思い出させてくれる空気読めない北朝鮮。何も相手をやっつける為でも相手を挑発させる為でもなく、相手に勘違いさせない為にこそ武力が必要である。究極の目標である『安全』を確保するためにその対応策を持たねばならない。


自分で撃つか? 仲間が撃つか?


某映画のように実際分かれてしまう世界線の風景をそれぞれ見せてくれたら決めるのも簡単なのにね。しかし現実はアニメじゃない。ほんとのことなんやで。
みなさんはいかがお考えでしょうか?

*1:この場合「相互抑止」か「拡大抑止」か、というお話だとか。