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無法者と、警察軍隊を分かつもの

ROEってだいじよね」「そうそう、それが解らないと投資パフォーマンスが計れないもんね」



麻生副総理「警察か防衛出動か射殺か」 北朝鮮難民対策:朝日新聞デジタル
北朝鮮難民」記念カキコ。批判している人も多いですけども、これは『フェイクニュース』というよりは『オルタナティブ・ファクト』の方だろうねぇ。
少なくともこの記事を書いた朝日新聞の中の人は、「(いつも失言ばかりの)麻生さんならそう発言してもおかしくない」という気持ちでそれを書いた。個人的にはトランプさんの報道官が言ったときから、この言葉はかなり現代世界を上手く表していると考えていて、まぁポジションによる違いから世の中の見方が違うのは当然だとも思うんですよね。だから朝日新聞さんが敢えて――他の新聞社の多くが「武装難民」としているのに――そう書いたのも理解できなくはない。きっと信念があったんだろうね。
麻生副総理「警察か防衛出動か射殺か」 武装難民対策:朝日新聞デジタル
武装難民に修正してた。わかった、この話はやめよう。ハイ! やめやめ(AA略






この炎上劇に便乗して、オルタナティブ・ファクト≒ハンチントン的『文明の衝突』ネタで日記を書こうと思ったけどいきなり修正されてガッカリでやる気も知能もなくなったので、いか「ぶそーなんみん? なにそれなにそれー!」ネタでのてきとーなおはなしー。しゃさつってすごーい!*1
麻生氏「武装難民来たら射殺か」=半島有事対応で:時事ドットコム

 麻生太郎副総理兼財務相は23日、宇都宮市内で講演し、朝鮮半島有事で想定される難民の発生に関し、「(日本に来たら)どう対応するか。武装難民かもしれない。警察で対応できるか。自衛隊の防衛出動か。じゃあ射殺か。真剣に考えた方がいい」と語った。北朝鮮情勢の緊迫化を受け、難民対応についての議論を喚起した発言だ。
 麻生氏は難民について「どう対応するか。不法入国で逮捕といっても10万単位をどこに収容するのか」とも語った。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2017092300610&g=prk

うーん、まぁ、そうね。炎上劇としては、解りやすく強い言葉を使って話を盛り上げようとする麻生さんの失態という意味でも、文脈を無視して批判しているという意味でも、いつものお馴染みの光景という感じではあるかなぁ。毎回毎回言葉尻を拾った批判のための批判でしかないものの、それを言ったら麻生さんもいい加減学習すればいいわけだし。でももうおじいちゃんだもんね。そのお年になるまで治らなかったそれが今更治るはずもなく。キャラとしては嫌いではないんですけども、そんなおじいちゃんが政治家の第一線に居るという方が悲劇的ではあります。ついでにいうと、この失言騒動が既に日常となっているあたりも。


ともあれ、まぁ個人的にはやっぱり素直に読めば射殺許可とかそういう話ですらなく「ROEをしっかりしないとマズイよね」というお話に見えるかなぁと。本邦の平和思想からすると、そうした『戦争の準備』こそ軍靴の足音という所に直結するので、やっぱりこの発言が殊更に批判されるという構造も理解できなくはない。批判する側はある意味ポジショントークなのでともかく、だからこそ言う方がいい加減学習すればいいんですが。でもおじいちゃんだもんね(二回目)


イチかバチかの地中海クルーズに対応しているヨーロッパの人たちの悪戦苦闘を見ていれば解るお話ではありますが、まぁ彼らは生命が掛かっている以上必死でもあります。いやむしろ、最早後がないという意味では彼らの覚悟は決死とすら言っていい。であるからこそ直接に危険という単純なお話ではなく、であるからこそそんな必死さが混沌を生み、上記でいう所の『武装難民』が蠢く余地が生まれてしまうわけで。だからそこには物理的強制力を持った強権による秩序構築が欠かせないわけですよ。ただでさえ武装解除・チェックはする側もされる側も緊張と切り離せない作業でもあり、故に大規模であればあるほど難民収容及び受け入れには軍隊が欠かせない。ハイテク世界を幻視した20世紀時代の夢とは違って、21世紀になっても地上軍が必要不可欠な理由の一つ。
そして秩序とはルールであり、対応手順の策定でもある。それが無ければ「いざ」という時に容易に射殺という地平にまで至ってしまう。沖合に沈みそうな難民船がいる場合救うのか? (イタリアなどが既に事実上そうしているように*2)沈むのを放置し見殺しにするのか? どこで受け入れるのか? その警備と運営は? 現地での危機対応は? 銃器が用いられたら?
この辺は曖昧なまま送り出されたPKOなんかの杜撰さと似たお話でもあるのでしょう。難民受け入れの際の混乱で無暗に撃たないためには、それを抑止するために戦場とも復興支援とも違う状況に合わせたROE=交戦規定が必要である。軍隊を持つ国のすべてがそれを持っているように。
――それこそが同じ暴力を有する無法者と、警察や軍隊との決定的な違いでしょう。
当たり前の話ではありますが、でもやっぱりそれってつまり「撃ってもいい状況」の想定でもある。その意味では批判する人たちが存在する、という構図は理解できますよね。賛成はあまりできませんけど。



普通の国はまだ遠そう。
みなさんはいかがお考えでしょうか?