核兵器廃絶と地球温暖化、どうして差がついたのか?

慢心? 環境? あるいは妥協の有無?



温暖化対策:「米抜き」COP結束に腐心 - 毎日新聞
COP23「パリ協定」交渉加速で一致し閉幕へ | NHKニュース
ということでCOPは米国抜きでも進んでいるそうで。いやぁアメリカに頼らないなんてヨーロッパは偉いよね。

ボン五十嵐和大、八田浩輔】ドイツのボンで開催中の国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)は15日から終盤の閣僚級会合に入った。この日、フランスのマクロン大統領は「米政府抜き」の地球温暖化対策を、欧州諸国を中心に行う意向を表明。一方で、前半の事務レベル協議では、温暖化対策を巡って、途上国が先進国をけん制する「南北対立」が再燃。米トランプ政権が2020年以降の新たな枠組み「パリ協定」からの離脱を決めた“副作用”とみる向きもあり、本来の議題であるパリ協定のルール作りの加速に向け、歩み寄りを図っている。

温暖化対策:「米抜き」COP結束に腐心 - 毎日新聞

こうして「米国抜き」でも、前に進もうという意気込みを見せるのはとても大事だと思うんですよ。だって地球温暖化問題は――たとえ米国の横暴に不満があるからといってちゃぶ台をひっくり返してしまうには――重要過ぎるから。
実際、そう思っているからこそ、ヨーロッパや日本の私たちはそのアメリカ抜きでも進めようと確信しているわけでしょう。


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ここで面白いと思うのは、こうして「完璧じゃないと知りながらも」徐々に進む一連のCOPと、一方で最早推進派からは一切の妥協が許されない空気ができつつある核兵器削減という二つの課題の取り組み方の違いかなぁと。どちらも人類世界全体に致命的な影響を及ぼす問題であるのは間違いないのに。


妥協があっても進む温暖化対策と、最早妥協があるだけで批判されてしまう核兵器廃絶、一体どうして差がついてしまったのか?
――いやまぁ国家の安全保障と直結するからだろうというマジレスをしてしまうとこのお話は終わってしまうんですけども。


平均的な社会生活を送っていれば、私たちは多数であればあるほど政治的妥協が必要になることは別に『政治』に直接関わらなくとも知っているはずで。だからこそ、政治とは妥協であると昔から言われる。しかしそうした妥協とは、しばしば、不作為の隠れ蓑ともなる。まさにその典型的構図が、核兵器削減・廃絶の合意であったことも間違いないでしょう。故に核禁止条約での妥協的ポジションが批難されるのも理解できなくはないんですよね。
しかし、だからといって、妥協を拒否してしまえば何も進まないのは明らかでもある。しかし政治的妥協を重ねれば、結局は何も進まない結末を呼び込みかねない。
いやぁ政治的妥協の扱い方ってむつかしいよね。


温暖化問題は「上手く」妥協を重ねることでこのまま進んでいくのか? それとも「下手に」妥協を重ねてしまうことで失敗事例をまた一つ増やしてしまうのか?


政治的妥協の是非について。
みなさんはいかがお考えでしょうか?