リアル「事実上の一党独裁」の実例

死ぬ死ぬ詐欺を続けてきた民主主義の未来なのか。



カンボジア総選挙で与党圧勝 米など公平性を疑問視 - BBCニュース
「事実上の一党独裁では」と日本が遊んでいる間にカンボジアが……。

カンボジアで29日に実施された下院選挙で、1985年以来政権の座にあるフン・セン首相が率いる与党・カンボジア人民党(CPP)が圧勝した。有力野党が存在しないなかでの選挙に対して、米国などが公平性を疑問視している。

カンボジア総選挙で与党圧勝 米など公平性を疑問視 - BBCニュース

政治学者のみなさん、異論ありますか?」と愉快なことを言ってネットを賑わせていた人が居ましたけども、さすがにここまでくるとそう言わざるを得ないよね。もしかしたらあの人には、現状の日本の自民党議席割合がこのように見えていた、のかもしれない。


ともあれ、去年の時点で(二大政党の片方)野党を潰していたのでこうなるのは概ね予想通りの展開ではあります。5年ごとの議会選挙において、その前年に野党を解党させておけばこうなるのは当然だよね。
カンボジア救国党 - Wikipedia
野党を結集させておいて、その上で潰す。反勢力潰しとしてはお手本のようなやり方。フィクションでは手段を択ばない(有能な)悪役なんかがやるそれを、まさか現実に見れるとは。



PKO支援で日本も血を流したカンボジア民主化がこうなってしまう現実。かくしてこれまでの苦労が水泡に消えた。まあ仕方ないよね。自分たちの平和と民主主義が一番大事なんだもん。民主主義を破壊するヒトラーはもっと極東にいるのであって、国際社会(欧米)以外のことは概ねどうでもいいんだもん。
すばらしき私たち日本の一国平和主義。

初めて国連管理下で実施された1993年の総選挙後、カンボジアに多額の支援を行ってきた米国とEUは、今回の選挙では支援を行わなかった。

しかし、最近カンボジアに1億3000万ドル(約144億円)の軍事援助を提供した中国は、初めて選挙監視員を送った。

カンボジア総選挙で与党圧勝 米など公平性を疑問視 - BBCニュース

もし日本でほんとうに「民主主義が死ぬ」ことがあるとすれば、このカンボジアパターンな可能性が一番高そうとは個人的に思ってます。中国の圧倒的影響力を背景に、自民党がそうするかもしれないし、あるいは新しい野党が与党になった時に(日米同盟を重視する)自民党を上記のように潰すかもしれない。しかし中国の選挙監視員とか21世紀の未来感すごいよね。
今はまだ暢気に反中国を言っていられるけれども、いつかアメリカが東アジアから撤退するときが来るかもしれない。そうなれば、既にカンボジア北朝鮮が、かなりの面で韓国がそうなりつつあるように、中国に忖度しなければ生きていけなくなる。まあ「敵の敵」という構図から、以前からずっと日本の一部では中国の諸問題については沈黙しているように、既にそうなっているだろうとは言えますけども。


このカンボジアの事例は、いつもの「民主主義が死ぬ」詐欺の一つでしかないのか、あるいはトルコでも見られたようなこの逆方向への流れこそが、現代世界のトレンドなのか。
みなさんはいかがお考えでしょうか?