独裁国家の中心で「リメンバー六四天安門!」をさけぶ

あの事件って実は世の強権独裁者たちにとってこそ福音だったんだなあ。




天安門事件30年、未公表写真を入手 ひざまずく市民:朝日新聞デジタル
ということでまた反中ネトウヨも自干五もみんななかよくワイワイやる時期がやってきました。30周年なのでいつもよりもうちょっと盛り上がるかもしれない。
この時期のリベラルの人たちは……、うーん、まぁ、そうねえ。大人しくしているという戦略的判断なのは合理的だよね。それでも最近ではアメリカではすっかり反中ムーブが根付いてきましたけど(バイデンさんは除く*1

 カメラマンは中国で事件を公に語れるようになったら発表しようと考えていたが、政府は30年たった今も「反革命暴乱」との評価を変えていない。「写真を通じて多くの人に真相を知ってもらい、考えてほしい」と公表に応じた。

 事件は同年4月、改革派指導者だった胡耀邦元総書記の死を悼む学生らが天安門広場に集まり、民主化を要求。共産党指導部は6月3日夜から4日にかけ、軍を投入して鎮圧した。政府発表では死者319人とされるが、事件の全容はまだ明らかになっていない。

天安門事件30年、未公表写真を入手 ひざまずく市民:朝日新聞デジタル

最近ちょくちょく「国外圧力に負けずに政権護持を貫く」なシリア的教訓を書いてきたんですが、よく考えたら、その大前例でもあったのがあの天安門だったんですよね。
文字通り自国中心部で数百~数千人を軍隊で虐殺しようが、とにかくどんな手段を採ろうとも徹底的に反政権分子は叩き潰す。そして国外からの批判は無視し続ける。
――それで短期的に国際社会からどう見られようが、中長的には自分たちの覚悟さえ折れなければどうにかなる。


そしてあれから30年。実際に私たちが今目にしている中国といえば――もちろん最近になってついにアメリカにあからさまに名指しされるようになったとはいえ――結果としては名実ともに世界第二位の超大国となったあるのは間違いないわけで。


いやあすばらしい教訓だよね。有象無象な国民の声など聴く必要はなく、権力者が正しく導いていけばいいのだ。
フセインカダフィもそうした教訓は解っていたはずなのに、下手に妥協して、デモする国民に優しくしてしまったり、武器(核)を手放してしまったからああなったのだ。


そうした現実=教訓を解っていて上手く立ち回った=反政権運動に徹底的に対抗したのがアサドであり、そしていかなる犠牲を払おうとも核兵器保有に邁進し絶対にそれを手放そうとしない北朝鮮の金さんちであるわけでしょう。
【記者コラム】ベネズエラを生き抜く 写真23枚 国際ニュース:AFPBB News
マドゥロ大統領演説「米軍の攻撃に備えよ」 ベネズエラ:朝日新聞デジタル
おそらく、少なくとも端から見ている限り、ベネズエラマドゥロさんもこうした教訓に従っているようにみえる。
たとえ国民がいくら餓死しようとも、下手に国外の圧力とは妥協せず、そして武器(軍)を絶対に手放さない。そうやってこそ独裁国家は生き残れるのだ。北朝鮮みある。
【朗報】神話おわらず! - maukitiの日記
何しろ世の中にはそうした国々を支援してくれる中国やロシア、そして国際社会=日本や欧米の中にも「反米」というだけでそちらを支持してくれる頭の愉快な人たちもいっぱいいるのだから。


――そして何より私たちは「飽きやすい」ので。


やはり勝利の方程式は明らかである。
民主化デモなど「反革命暴乱」として軍隊で物理的に片づけてしまえばいいのだ。それこそ歴史の教訓である。
「リメンバー六四天安門!」
それは反中国やネトウヨやリベラルたちの為の言葉ではなく、むしろ危機に際した独裁者たちが正しく見習うべき姿として。
他の独裁国家生存戦略していきましょう。


みなさんはいかがお考えでしょうか?