保護主義戦線異状なし

やっぱり帰ってきているのか保護主義マン。


新型コロナに続き「世界的食料危機」の恐れ、国連とWTOが警告 写真5枚 国際ニュース:AFPBB News
ということでコロナ騒動によって、いつもの食糧危機ヤベーネタが出てきたそうで。
少し前までは「国連」「FAO」「WHO」「WTO」勢揃いの共同声明なんてすばらしい! なんて声が出てきそうですけども、まぁ信頼度が致命的に低下した今となっては「うるせえ!」扱いされかねないのが昨今の国際関係の愉快な構図だよね。

 FAOの屈冬玉(Qu Dongyu)事務局長、WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長、WTOのロベルト・アゼベド(Roberto Azevedo)事務局長は連名で共同声明を出し、「食料品の入手可能性への懸念から輸出制限のうねりが起きて国際市場で食料品不足が起きかねない」と述べた。

新型コロナに続き「世界的食料危機」の恐れ、国連とWTOが警告 写真5枚 国際ニュース:AFPBB News

トランプ的自国第一主義アメリカだけでなく世界を席巻しつつある現代世界において、当然懸念されるのは、私たちの「食」生活を支える輸入食糧の問題でもあると。
そりゃそうだよね。「コロナ封じ込める」とすることはそのまま人だけでなく物流が制限されるという事でもあるし、あるいは不安を覚えている自国国民たちが――それこそかつてのアイルランドのように――食糧を外国に送っていることを知ってしまったら一体どうなってしまうのか。


まぁこの食糧危機への警鐘な構図って、例えば前回のリーマンショックな経済危機の時にも言われていたお話ではあるんですよね。
何か世界的な危機が起きるとすーぐ死ぬ死ぬ詐欺を始める私たちのすばらしき国際的な協調体制。
食糧危機2.0 - maukitiの日記
つまりそれって経済危機における典型的パターンでもある。


ただ一国主義者たちという枠組みを越えて、大きな危機に際して「自国民たちを優先して救うべきだ」というまぁそれ自体は否定しようのない素朴な声が大きくなっていく私たちの世論。
なぜ保護主義は戦争を招くのか? - maukitiの日記
まぁそれって結局のところ保護主義的政策が支持される根底にある、「自分さえ良ければそれでいい」と基本的には何も変わんないわけですよね。






EU南北格差問題再燃 伊スペイン支援の「コロナ債」を独蘭拒否 問われる結束 - 毎日新聞
独クルーズ船、オーストラリアからの出港命令を拒否 船内で新型ウイルス流行 - BBCニュース
かくして危険を感じた我々は当然の行動の帰結として、自国一国主義=保護主義のような行動に走ることになる。


トランプ誕生によって少なくとも一定以上の支持を集めたことで証明された「自国第一主義」という世論は、コロナ禍という、まるで戦時のようなイベントによって一体どこまで広がっているのか。


よくあるフィクションのように、危機よって世界は一致団結するのだろうか?
それとも自国第一主義なトランプ的世界観こそがグローバルに広がっていくのだろうか?


みなさんはいかがお考えでしょうか?