日本人「ここがシンヨーできないよ国際連合!」

国連「でも核問題と常任理事国だけはかんべんな」




How 14 Countries View International Cooperation as UN Turns 75 | Pew Research Center
CNN.co.jp : 国連に対する評価、最も低かったのは日本 14カ国世論調査 - (1/2)
これは面白い調査だなあ。
当日記でも割と何度も「国連(を)どうにかしろ」というネタを書いてきたとても日本世論の主流意見に沿ったポジションではありましたが、しかしこういうあからさまな結果が出ると、折角日記を書くので天邪鬼な逆張りをする以下適当日記。


ロンドン(CNN) 創設75年を迎える国連の実績について先進14カ国で実施された世論調査で、新型コロナウイルス対策や気候変動に対する行動の呼びかけ、平和の構築といった主要8分野で過半数が国連の対応を評価していることが分かった。

ここ数年は米国の政治家による国連バッシングが続いているが、国連に対する評価が最も低かったのは米国ではなく、日本だった。

CNN.co.jp : 国連に対する評価、最も低かったのは日本 14カ国世論調査 - (1/2)

『国連』を信用していないニホンジン。
少なくともテレビや新聞のニュースを見て、「国連って役にたたねーな!」と考える人が出てくるのは理解できなくはないかなあ。
その基本背景にあると思われるのは、そもそも国際ニュースがあってもせいぜい欧米中心のモノでしかない我々の国際情勢への興味の無さ、という構図でしょう。


幸運なことに、我々には国連が出張ることで解決できるような(ぶっちゃけてしまえば)単純な問題からは他人事でいられるものの、ところが、しかし不幸にも国連でも解決できないような複雑な難問は近所に溢れてしまっている。
つまるところ、日本が日常的に国際関係に悩まされているのってほとんど全てが、国連の主要機関でも本丸である安全保障理事会の常任理事メンバーである中国との摩擦関係と、そんな核クラブの大国が支配する国連とは根本的には不可分な『核』を開発した北朝鮮問題でもあるわけで。


現在の国連システムにおいては、どうやってもその問題を完全に解決することができない難問に囲まれている私たち。
……でも、それらこそが日本人にとって、自力ではどうしようもない国際関係の悩みの種のほとんどすべてなのにね。
致命的に困っている部分では自分たちを助けてはくれないくせに、そこまで困っていない(と思っている)部分では口ばっかり挟んでくる国連。
そりゃ日本人にとって「国連は信頼できない」という結果に繋がるのも無理はないよねえ。
せめてどちらか一方さえなければまだマシだったのかもしれないのに。




もちろん、中東やアフリカなど、普段私たちが興味を持たない紛争地域で国連がそれなりに仕事をしていることも事実であるわけでしょう。
しかし一方で、我々が悩まされている北朝鮮問題も中国問題も、現在の国連にはまぁまず解決不可能だろうという冷めた見方も概ね間違っていない。
なにせこれまでも国連は、中国の横暴あるいは北朝鮮の核開発問題にも、実際にほとんど無力だったのは間違いないんだから。


その貢献している状況についてはそもそも興味が無く、一方で興味をもたざるを得ない部分についてはこれ以上ないほど国連の無能さに直面している私たち日本。
この世論調査の背景ってそういう二つの要因があるんじゃないかと思います。
無関心さと無能さと。
いやあ日本人ってわがままよね。


みなさんはいかがお考えでしょうか?