優しさ(規制)に包まれたなら

大人になっても何がメッセージなのかよく解りませんでした。


どのガチャはセーフなのか? 日本オンラインゲーム協会,「オンラインゲームにおけるビジネスモデルの企画設計および運用ガイドライン」を発表 - 4Gamer.net
JOGA「ランダム型アイテム提供方式における表示および運営ガイドライン」を発表。確率明示や一般のレアアイテムは100倍以下,期待値5万円が上限に - 4Gamer.net
ということでもう10年位前から叫んでいたガチャ爆発しろがようやく形になってきたそうで。えー、まぁ、色々ゴールしてしまった今になって言われても「……あぁ、そう、んじゃまぁ座ればその辺……」位の気持ちになってしまうのが時間の流れを感じさせる所であります。昔は誰がこんなクソシステムで誰がやるんだよとか思ってたら、あれよあれよという間にネトゲを席巻していき、いつの間にか『ガチャ』という要素が「ゲームそのもの」になっていって、まさかのソーシャルゲーというゴールドラッシュの時代へ(ダブルミーニングです)。
コンプガチャやその亜種を見れば解るように、最早そのくじ引き部分がゲームの根幹を成している構図。いやぁ世の中何が流行るかよく解りませんよね。構図としてはパチンコのそれ――お金の投入部分が本丸であり違いは基本的に見た目(絵)が異なるだけ――と似たようなものだと言っては身も蓋もありませんけど。


ともあれ、元々『日本オンラインゲーム協会(JOGA)』はどちらかというとPC用のオンラインゲーム運営の集まりであるので、まぁ悪名高きソーシャルゲームの方面にはあまり関係ないお話なのでしょう。肝心の中身を見ても、建前だけは一杯だし抜け道探しなら目一杯だし。しかしそれでもやらないよりはマシなんだろうなぁと。
ぶっちゃけPC用ネトゲで(廃課金をターゲットにした)ガチャガチャ商法のそれをやる位なら、さっさとよりパイの大きいソーシャルゲームへと移行しちゃった方がよっぽどいいわけで。
その意味で、PC用のオンラインゲームを主戦場とする団体による規制って、そもそも二重の意味で意味のないガイドライン、つまり「実効性がない」「必要性もない」という自主規制ではあるんです。やっぱり彼らにとってのガチャで稼ぐ主流は――ソーシャルゲーのような超強いカードやアイテムを直接に提供させる手法ではなく――その多くがアバター系のような「ゲーム本編が存在した上でのプラスアルファ」を構成するものであるわけだし。
しかしそれでも実際の両者ってほぼ、産みの親と鬼子、の関係でもあるんですよね。ということで彼らは今更ながらに無関係のフリをしようと、業界の健全化をアピール出来る絶好の機会と捉えたんでしょう。いち早く他人のフリをしようとしている人たち。故に今回のガイドラインであると。あとそうした商売敵たるソーシャルゲームの人たちへの当てつけとか。逆に向こうの彼らにはこうした規制をするのにものすごくハードルが高いのだろうし。


ともあれ、内実を予想すると色々グダグダっぽい今回の「ガチャ規制のガイドライン」ではありますけど、個人的にはこうしたガチャガチャの規制は結果としてPC用オンラインゲームが月額制への回帰への一助となってくれれば良いかなぁと思います。
もう僕もいい大人になったのでネトゲのガチャは全部爆発しろなんて言いません――基本無料のガチャゲーなんて全部ソーシャルゲームにいっちゃえばいいんだ。