『ユニコーンオーバーロード』クリアした

初見expertでクリア時間は90時間くらい。




ということで割と評判になってますが、面白いゲームだったのでおススメです。
小隊編成ゲーは昔からオウガバトルやらスパロボやらで割とあるんですが、行動設定まで詳しく出来るのはあんまりなくて古くて新しいゲームでありました。
主に相手を選ぶ攻撃設定はともかく、支援スキルの設定が「同時発動制限=一度の介入タイミングで一人しか発動できない」のせいでクッソ複雑になっていて、如何にしてバフを効率よくアタッカーに乗せる=小隊編成をするかというゲームなのも良かったです。その他に個人的理由で評価高いのは、ちゃんとサブクエをやっておけばフリーマップで経験値稼ぎをしなくても良いバランス調整なところかなあ。某△ストラテジーはそれが苦痛すぎでした。



ただファイアーエムブレムじゃありませんけど、やっぱりSRPGにありがちな騎馬ゲーではあったかなぁと。
これには概ね二点あって、一つはマップクリア報酬で一番大きなボーナスがクリア秒数という点。目先の経験値よりも金・勲章・名声を稼ぐ方が中長期的に自軍を強くしやすい。なので速攻クリアを目指してとにかく騎馬でダッシュして敵を排除しつつ敵本拠地に突っ込むという戦略が最適解になりがちなところ。歩行や飛行と比べて明らかに移動が速すぎる。かといって本体の戦闘能力も低くないし、なんなら一部インチキ(チャージ踏み倒し全体攻撃等)を除けば騎馬隊は明らかに低コストで高火力が出せるっていうね。でも敵飛行だけはかんべんな。なので騎馬ばっかでも詰む程度にはバランス取れてる。
そうした速攻戦略に関連して、特にexpertだと顕著なんですが上記のように速攻を狙うと当然ブレイブポイントの産出が足りな過ぎて、自軍スキルを使っての搦め手をすることもできず、結局騎馬リーダーでまっすぐ突っ込むのが正解というオチに。ぶっちゃけ多くの場面でスキル一回使うよりそのポイントでもう一部隊出した方がつよい。例外は挑発とギミック破壊位かなあ。
速攻要員としては飛行ユニットも地形を無視できる点で必要十分な速さがあるんですが、中盤以降敵弓兵のマップスキルによって一発で落ちちゃうのが辛すぎる。戦闘中の攻撃なら編成次第でどうにでも回避できるしフラウちゃんはさいかわで自軍エースだったんですけども、マップ上でアローレイン撃たれて落ちるのは……。


ともあれ、多少の不満点はあれどここ数年で見ても最も面白かったゲームなのは間違いないです。もう墓地にいるはずのオウガバトルおじさんの居場所はここにあったんや……。
ぶっちゃけゲームとしては「ぼくがかんがえた最強の編成」をアレコレ考えて(プレイ時間の半分くらいはその時間)、上手く機能するのを何度か見届けたら後はひたすら敵小隊を踏み潰していくのを眺めるだけのゲームではあるんですけども、でもそれがたのしいんだよねえ。偶に相性負けしてる戦闘予測を見て、なんでやねんと慌てて戦闘を確認しに行ったり。
ともあれまぁそういうゲームなので、味方の装備やスキルや行動や編成シナジーをチマチマ考えるのが好きな人は大満足のゲームでした。 
 

令和でも「井戸に毒を投げ込む不逞外国人」を再発見する人たち

ザ・魔女狩り



能登の被災地で「マイクロバスに乗った中国人窃盗団」というデマが拡散中。情報源の消防団長は「誤情報だった」と認める。 - Togetter
ということで正月早々大きな地震があったそうで。地震とは切っても切れないわが国ではありますが、まさかの元旦直撃なのは精神的ダメージが一段上になっている感はあるよね。

2024年1月3日頃から、能登半島中部の志賀町で「中国人窃盗団がマイクロバスで被災地を回って窃盗をしている」というデマが拡散しました。
最終的には情報提供したとされる消防団長当人が中国人窃盗団の存在を否定して、誤情報だと確定しました。
しかし、その後も「マイクロバスに乗った中国人窃盗団」 というデマが拡散され続けています。

今回のデマは情報源がはっきりしていて誤情報だとの確認も早かったですが、東日本大震災の時には同じような内容のデマが情報源不明のまま拡散し、中国語話者の殺害を掲げた自警団も被災地にやって来る危険な事態になりました。
今回は被災地の内部から出て来たデマでしたが、このデマがどこから出てどのように拡散したのか記録しておきます。

能登の被災地で「マイクロバスに乗った中国人窃盗団」というデマが拡散中。情報源の消防団長は「誤情報だった」と認める。 - Togetter

で、こんなオモ白ユカイな自体がまた起きていたそうで。


でもまぁ仕方ないよね。この前も草津でレイプ犯がいると聞いてその流言飛語に飛びついた人たちがいたことを考えると、なにも今回だけの例外的なバカだと断定できないのが悲しい人間のSaGaであります。
もちろんこうした件をもって「だからニホンジンは~」といつもの中世ジャップランドなレッテル貼りに勤しむこともできなくはないですが、僕はやっぱりダニエル・デフォーがペスト流行の混乱期について指摘していたような、それこそ人類が『出版』をテクノロジーツリーで解放した瞬間から始まった流言飛語の拡散が大衆に混乱の種をもたらすことの歴史を思い出してしまうかなあ。
17世紀からニンゲンって進歩してないのね。
……たかが300年ちょっとじゃそんなものか。


ともあれ、個人的にも好きなので当日記でも以前から『地獄への道は善意で舗装されている』な警句をよく引用したりしていますけども、今回の件もその典型でしょう。
ネット上の「救助隊を日本が拒否」言説は「公平性欠く」 台湾の外交部が声明 - 産経ニュース
一方でこうした左右からの政権批判という名のデマが噴出したりしていますけども、これはどう見ても震災をいつものように『ザ・政争の具』にしているだけであって、上記とは微妙に違う構図であります。
――つまりそんな震災を政争の具にするようなマジの不逞の輩と違って、震災やコロナなど社会の危機の際に颯爽()と登場する彼ら彼女らは何かの切っ掛けによって、その『善』によって一線を越えても構わないと考えるようになってしまった。
これこそが面白いというか、ふとニンゲンのサガについて考えるに値するテーマだとは思うんですよね。


普段は正義を素朴に愛していた一般市民が、あるタイミングによってまるで独裁者のように「目的の為なら手段は何でもいい」とばかりにあっさり一線を越えてしまう。
それまでは一応は余所者を受け入れ推定無罪を前提に文明人らしく振舞っていた人たちが、何かの契機にいきなり思い付きで行動することは悪ではなくなり、専門家による検証作業など必要としなくなってしまう。
目的の為ならば、多少手段に問題があってもいいし、誰かを犠牲にしたっていいのだ、なんて。


かつての時代では、せいぜい村の中の魔女を磔にして火あぶりにするだけで済んでいたそれが、大衆紙の登場、そしてコロナの騒動でも明らかになったようにSNS全盛期によって誰もが「暴走する独裁者」な振る舞いをできるようになってしまった。
普段はちょっと理解しがたい独裁者の暴走ですけども、そう考えると独裁者がとっても身近に感じられるようになるし、実はドラえもんに出してもらうまでもなく誰もが『どくさいスイッチ』を持っていたなんて2024年ってすごいね! 
いや、原作のどくさいスイッチと違って、別に『セカンドレイプの町・草津』と相手を磔にしても、その評判を元に戻すことは今更できないのだから欠陥商品なのでは???


欠陥品のどくさいスイッチで正義を執行しようとする人たちについて。
みなさんはいかがお考えでしょうか?
 
 

謝辞

今年もありがとうございました。



ということでまったく日記が書けなかった一年が終わってしまいました。尚も見に来てくれる方には感謝しかありません。ありがとうございました。
言い訳すると、仕事の忙しさ……はそうでもなかったんですが、少し前から計画していた人生最後にするつもりの引っ越しがドタバタしていたのが原因です。それも今月頭にようやく終わったので、来年こそはどうにかこうにかなんやかんやしていきたいと前向きに検討しているところではあります。


時間とやる気の問題はともかくとして、それ以外にはこれまでも少ない日記を書いてきた際に言及してきたんですが、現代の国際関係ネタについてはウクライナ問題があまりにもクリティカル過ぎて、正直もう何をネタに日記を書いてもその先にはウクライナ問題の未解決が横たわっていて同じ結論になってしまうんですよねえ。
フクヤマの『歴史の終わり』に衝撃を受けて興味を持つようになった自分にとっては、そうしたリベラルな国際秩序を支える国連や国際条約などの国際関係についてこの日記でも10年以上(!?)アレコレ書いていたのは一体何だったのかと、やっぱり色々と考えさせられてしまう2023年ではありました。
これまでもユーゴスラビアや9・11やイラク戦争イスラム国や中国台頭などありましたけど、どうにかこうにか延命させてきたそれがマジのガチで終わってしまった。ように見える。
もうそれは戦争の衝撃ではなく、戦争が日常になってしまった。
マジで歴史の終わりを終わらせてどうするんや……。
まぁその巻き添えで私たちの戦後日本の平和主義も同じようにガチで終わろうとしているのは笑えないお話なんですけど。結局のところそれを終わらせたのは、ネトウヨ自民党ヒトラーアベではなくゼレンスキーとプーチンだったというオチはちょっと笑えるんですけど。


ともあれ、2024年はもう少し日記ペースを取り戻したいと思っているので、未だに見ていてくれるありがたい皆さまにはお付き合いいただければ幸いであります。
来年もよろしくお願いいたします。
 
 

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手抜き日記。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一匹の亡霊がヨーロッパを歩きまわっている。反ユダヤ主義という亡霊が」

過去のやらかしによって自縄自縛なヨーロッパくん。



イスラエル軍、ガザ南部ハンユニスに前進続ける 戦闘まだ1カ月は続くとみる専門家も - BBCニュース
ということで案の定というか、ウクライナ事変と違ってほとんど誰もが「知ってた」と答えるような展開で凄惨なイベントが進行中だそうで。

しかし、米シンクタンク「ワシントン近東政策研究所」の軍事アナリストのネリ・ジルバー氏は、ハマスが崩壊目前だとの見方は「あまりに楽観的」だとBBCに話した。

同氏によると、イスラエルは戦闘開始前に推定2万5000?3万人いたハマス戦闘員のうち約7000人を殺したとしている。ただ、同氏の分析では、ハマスの五つの旅団のうち北部の二つは「極度のダメージ」を被っているが、南部の三つはまだ戦闘を続けているという。さらにハマスは今も「イスラエル南部だけでなく時には中部にもロケット弾を撃ち込み続け」ているだけに、ジルバー氏は、イスラエル軍の地上作戦は少なくともあと1カ月は続くだろうとしている。

イスラエル軍、ガザ南部ハンユニスに前進続ける 戦闘まだ1カ月は続くとみる専門家も - BBCニュース

うん、まぁ、そうねぇ。もちろんここで双方を――道義的にはイスラエルの方がより重く――批判することはできますけども、だからといって、悲しいことにだからといって口だけではなく実際の行動としてそれを止める気があるプレイヤーがいるかというと、まったくそんなのは見当たらないのが2023年の国際関係でもあるわけで。
――それこそそんなことが出来るのであれば、とっくにウクライナだって止まっているわけで。
――それこそもうあっちは丸2年以上戦争を続けることが見えてきているのだから。
……ということはつまり、イスラエルも誰も止めることができず、少なくともイスラエルが自発的に止める時期が来るのを待つしかないという救えない結論に。

「だってウクライナがそうなっているんだもんね」

現代国際関係においてこの言葉はやっぱり強すぎます。もう使用禁止にしたいくらい。
私たちがこれまで築き上げてきたリベラルな国際秩序は、「ロシアによるあからさまな侵略行為を止められなかった」という事実によって、ほとんどすべてこの言葉で片づけられてしまうレベルです。





ともあれ、イスラエルパレスチナ問題ではかのように『悲惨』位にしか今更思うところは最早ないんですが、一方でこちらもウクライナの時と同様に、ヨーロッパがまた面白可笑しいジレンマに陥っているなあと思うところではあるんですよね。
つまり「反ユダヤ主義」という亡霊によって。
イスラエルがおとなしくしていればまだ良かったんですよ。
ところがぎっちょん、今回のようにどう見てもやり過ぎなレベルで彼ら彼女らが殺しまわってしまうと、ヨーロッパは過去の自分たち自身の罪である反ユダヤ主義の否定と現在のイスラエル批判のポジションについて、より一層ジレンマに悩まされることになる。
その問題を議論するための反イスラエル反ユダヤ主義を「ちゃんと(ここ重要)」をどうやって区別すればいいの???


イスラエル建国によってそうした負の歴史についての問題をある意味で外に追い出すことができていたものの、足元のイスラム人口の増大とイスラエルの盛大なやらかしによって益々反ユダヤ主義について議論するのが難しくなっている。
ロンドンで反ユダヤ主義に抗議し大規模デモ、開戦以来初 前日には親パレスチナ・デモも - BBCニュース
特にそれはイギリスでは顕著で、ウクライナではあれだけ毅然とした態度を見せながらも、両者の区別をつけることがハッキリできないまま現状のイスラエルの行動の容認というか黙認というか看過につながっているのは間違いないわけで。
いやまぁどう見てもブリカスの自業自得だろというと身も蓋もないんですけど。
イギリスやドイツだけにとどまらない、反ユダヤ主義というヨーロッパの歴史そのものと深く結びついた燦然と輝く負の歴史。
それが多文化社会によるイスラム人口の増大と、イスラエルのやらかしによって再び現代における最前線の社会問題となりつつあるのは本当に皮肉なお話だよねえ。
ヒトラーイスラエル建国によってヨーロッパの外に追いやっていた反ユダヤ主義が、亡霊となって戻ってきてしまいつつある現代ヨーロッパについて。
共産主義という亡霊はほとんど駆逐できたのにねえ、反ユダヤ主義という亡霊の方はそうはいかなかった。


みなさんはいかがお考えでしょうか?
 
 

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