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世界は誰かの身内の仕事でできている

「身内に甘い」のが政治家だけじゃなくて、国民の側も同じなんだってよく解ったお話だよね。


【東京五輪・パラ】 開会式担当の小山田圭吾氏、過去のいじめで辞任 - BBCニュース
ということで色々あったものの辞めちゃったそうで。結局やめるんか~い。
官房長官「組織委は適切な対応を」 小山田さん発言巡り - 東京オリンピック:朝日新聞デジタル
まぁ割と直接に政府も激おこ案件だったので、これも日本学術会議と同じ構図なのかもしれないね。ザ・任命拒否。でもこれって政府の越権行為であるっぽいし、反対の人は「政府の横暴である!」「小山田さんを任命拒否の理由を開示せよ!」とか言っておけばいいんじゃないかな。
しかし今回の一連の件を見ると、いよいよ日本にもキャンセルカルチャーが到来している感があって、小山田さんを叩くと文明開化な音が聞こえてきます。
なろう作品でもパーティーから追い出された俺が復讐するのが流行りだもんね。イジメを後悔してももう遅い!


個人的なポジションとしては先日の通常日記でも書いたようなこと以上は特に何か書きたいネタもなく、この件そのものにはあんまり興味もなかったんですが。
小山田圭吾氏のいじめ問題についてツイートおよび削除した件にコメントしたゴンドウトモヒコ氏に、「わざわざ油に火を注ぐって表現をしているので、謝罪じゃなくてバカにしているのかなと思いました。」「払拭はさっぱりと、きれいに取り除くことです。必要なのは償いでではないですか?」などツイッター民に指摘を受ける - Togetter
開幕直前の小山田圭吾氏ドタバタ辞任劇、連鎖辞任恐れ続投も批判やまず一転(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース
割とこのロックで反権力を気取っていたはずの音楽業界もまた日本社会の縮図っぽくてとても興味深くて面白いなあと思ったのが、あれだけバカな事を書いていたのに割と身内の仲間たちからは擁護されてもいたという点なんですよね。
北海道新聞記者逮捕に関しての声明 | 新聞労連(日本新聞労働組合連合)
この辺は先日の北海道新聞記者の逮捕でも見られた擁護言説でも同じで、一周回って彼ら彼女らが悪徳政治家についてよく批判していた「身内に甘い」構図そのまんまなのがクッソ面白いと思うんですよね。
「この国民にしてこの政治家あり」だよなあと。
いや、あくまでも政治家が先で「この政治家にしてこの国民あり」になってしまったのだとエクスキューズしてもいいですけど。
それでも『選挙』というこれ以上ないほど明確な禊を経る点で、与党にしろ野党にしろ「身内に甘い」政治家たちの方がずっとマシだとは個人的に思ってます。






2020年東京オリンピック・パラリンピックのエンブレム - Wikipedia
ともあれ、結果として今回も再び「国民のお気持ちに配慮した」五輪エンブレムのパクリ騒動と同じ展開になったのは、こちらも現代日本社会の縮図っぽいなあと。
身内で仕事を回し合うことが慣例だった人たちが、大舞台で突然その舞台裏を含めて衆目にさらされることで、暗黙の了解が晒され大騒動になってしまう。
「世界は誰かの仕事でできている」とはよく出来た言葉がありましたけど、
「世界は誰かの身内の仕事でできている」というのが改めて証明されてしまった。
――いや、だから人間社会はクソなのだ、という世界に絶望した中二魔王みたいなことを言いたいわけじゃないんですよ。
むしろ世の中を渡っていくのに重要なのは、コネとコミュニケーション能力である、というある種の普遍的真理がより露悪的に露になってしまっただけなんじゃないかなあ。
それこそこんなの日本社会に限った話というわけでも絶対にないだろうしね。
ということで今回の件を教訓とするならば、良い子のみんなも将来の為にイジメをせずにコネとコミュ力を身に着けていこうね! 
という身も蓋もないお話になるのではないかと思います。




ただまぁこうした身内主義というのは、エイミー・チュアが指摘したような『Political Tribes(政治的部族主義)』に容易に陥ってしまう点で、現代民主主義の最前線のテーマでもあったりするんですよねえ。

  • 身内の論理こそが最優先であり、その論理に反対する外部の奴らは敵である。

それこそ今回の件だって、この小山田さんの顛末を見て社会の『断絶』が埋まるかというとそんなことなく、むしろより深まる方向に行く方が高いだろうし。
「あれだけ凄惨なイジメを武勇伝のごとく語っていても、こうして五輪開会式の作曲担当な晴れ舞台に上がることができる」
という認識を多くの人たちが持つことは、やっぱり社会の分断に憤る人たちを増やすことにしかならないんじゃないかと。


でも結局なんだかんだでみ~んなオリンピックの話をしているので、招致して正解だったのかもしれないね。実際よくできたエンターテインメントであります。
――ところがその中身が社会を色々な意味で分断させつつある東京オリンピックだというのはやっぱりよく出来た風刺物語だなあとしみじみ思ってしまいますが。
みなさんはいかがお考えでしょうか?
 
 

リメンバー大坂なおみ

大坂なおみさん、「スポーツに政治を持ち込むな」ツイートに痛快な反論 『これは人権の問題です』*1



韓国が選手村の反日横断幕を撤去、五輪憲章違反でIOCが要請 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
韓国代表のみなさんによる政治的メッセージが問題になっていたそうで。

【7月18日 AFP】国際オリンピック委員会IOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は17日、五輪憲章違反により、韓国が東京五輪選手村に掲げた反日横断幕を撤去したと発表した。

 韓国選手の部屋のバルコニーには、1592年から1598年の豊臣秀吉朝鮮出兵を連想させる「臣にはまだ5000万国民の応援と支持が残っています」とハングルで書かれた横断幕が掲げられた。

 バッハ会長は、IOCの要請に応じて韓国側が横断幕を撤去したことを明かした。「IOCの申し入れによりこうなった。憲章で選手村は、対立をあおるようなメッセージを目にすることなく、アスリートが平和に生活できる保護区域の一つと定められている」

韓国が選手村の反日横断幕を撤去、五輪憲章違反でIOCが要請 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

うーん、韓国さんは戦い方が間違っているよねえ。「これは政治的メッセージではなく人権の問題です」と言えばよかったんですよ。
大坂なおみさん、「スポーツに政治を持ち込むな」ツイートに痛快な反論 『これは人権の問題です』 | ハフポスト
それこそ大坂なおみさんのように。
韓国、五輪選手団に給食センター 「福島産に懸念」 - 産経ニュース
その意味では、福島産食材の拒否を焦点に戦えばワンチャンあったのかもしれないと思うんですよね。どうせ日本を煽るなら、バルコニーに吊るすべきだったのは「福島産食材は危険です!」や「実習生制度に反対!」「入管外国人収容施設の解体を!」だったんじゃないかな。
――個人的には福島産食材については、間接的ながら利害当事者に近い所にあるのでこれを人権問題とされると「おっ、戦争か???」となってしまいますけども、まぁ自分のポジションによって論理を恣意的に引用するのは良くないしね。
正々堂々と大坂なおみさんのように「スポーツにおいての『人権上の』政治問題」として戦う覚悟はできております。
上記のように対立を煽るようなメッセージだと言われるぐうの音も出ませんけど。
いやでも、人権侵害の反対だって大部分が(結果として)対立を煽ることにならない?




五輪=バッハ会長、表彰台は「政治的デモのためのものではない」 | ロイター
ということでいよいよオリンピックも、なし崩し的に始まりつつあるわけですけども、バッハ会長はまた余計なことを言ってくれたと最近のニュースの中でも一番ガッカリしたのがコレであります。

[16日 ロイター] - 国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は16日、東京五輪において、選手は表彰台で「政治的なデモ」を行ったり、個人的見解を示したりすべきではないと述べた。

IOCは今月、五輪での政治的抗議などを禁止していた五輪憲章第50条を一部緩和。一定の条件下であれば、選手が競技場で差別などへ抗議の意思を示すことが認められた。ただ、表彰台での抗議行為は引き続き一切禁止となっており、違反した場合は処分の対象となる。

五輪=バッハ会長、表彰台は「政治的デモのためのものではない」 | ロイター

これはもうダメそう。
【東京五輪】 静かな反逆者、大坂なおみ選手は日本をどう変えているのか - BBCニュース
せっかく大坂なおみ選手が「世界を変えた」はずなのに、こんな温いことを言うなんてねえ。


バッハのいくじなし!
――いや、それでも人権なら、人権問題ならきっと何とかしてくれる……!!



当日記は、大坂なおみ選手のように、自分のマスクにウイグルや香港あるいは日本実習生制度や入管外国人収容施設についてのメッセージを訴えるアスリートのみなさんを応援しております。
だって人権問題だもんね。
『沈黙は裏切り』になるのだし、その点で言えば世界中で最も注目を集めるイベントであるオリンピックで沈黙していることは、単純に一部のスポーツ大会で沈黙するよりもずっと大きな沈黙であり裏切りとなるのではないだろうか。
――それともバッハ会長の言われるまま、我々は現在進行形で進んでいる差別や人権侵害について、恥ずかしくも『沈黙』することになるのだろうか?


オリンピックでの政治的発言について。
切迫した差別問題であるからと、大坂なおみ選手の政治的メッセージ発信を擁護していた人権侵害に反対するリベラルなみなさんは、いかがお考えでしょうか?
 
 

通常日記

手抜き日記。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  
 

日本人よ、これが『民主主義の赤字』だ

ついにギリシャ危機でも見られたEU懐疑派なヨーロッパ諸国民の気持ちが解るようになってしまったね。これがオトナになるということなのかしら。




ネット炎上のIOCバッハ会長「チャイニーズ」“言い間違い問題”が海外にまで波紋…「オリンピック級の失言」「消極的なホスト国を味方につけようとして恥を」(Yahoo!ニュース オリジナル THE PAGE)
上機嫌一転「検査体制機能している」バッハ会長“違反”指摘に顔色こわばる - 東京オリンピック2020 : 日刊スポーツ
バッハ氏、「日本」を「中国」と言い間違い 「反発招いた」米紙報道 | 毎日新聞
ということで、いよいよ来日したことでこれまで以上に詳細にその一挙一動が報道されるようになったIOCのバッハ会長ではありますが、これまでも漏れ聞こえていた失言の類も当然増えてくるわけで。
BBCやPew Research Centerの好感度調査を追っている人たちならご存知でしょうけども、長年、世界でも一番中国に対する好感度が低い点を付け続けている我らが日本社会に「チャイニーズピーポー」というのは、まぁ素晴らしく煽り性能が高くてワザとやってるのかな? と思うレベルではありますよね。
もちろん偶然ではあるんでしょうし、日本私たちが英仏独の違いにそこまで関心が無いように、あちらだって日中韓の違いにそこまで関心があるかというとおそらくないしねえ。
そうした(法的な意味での)善意の言い間違いというヤツなので、あんまりマジレスするのもフェアではないよね。
バッハさんはただただ我々に興味が無いだけなのだ。いやまあそれはそれでどうなんだという批判はやっぱりあるんですけど。
しかし、この問題の本質は、開催地の市民感情に興味が無くても許される、ということでもあるわけで……。



蓮舫氏、バッハ会長の五輪開催「恐れる必要ない」に「貴方に言われたくありません」 : スポーツ報知
個人的には普段は「為にする批判」そのまんまで野党のお仕事って気楽な稼業大変なんだなあと生暖かく見守っている蓮舫さんではあるんですが、今回の批判は割と、深いことを言っているように見えて感心したんですよね。
つまり、WHOのテドロスさん失言や国内政策批判の時にもあったような、部外者であり実際に責任を取らない政治家たちによる自分勝手な(ように見える)私たち市民の素朴な反発という意味で。

 この報道を受け蓮舫氏は「パンデミックが発生した場合、責任を取る立場にない貴方に言われたくありません」とし「空港や選手村を視察した仲間からはバブルはザルとの報告です。『恐れる必要がない』日本と中国を間違えたり、もはや会長の言葉が虚しいのです」とツイートしていた。

蓮舫氏、バッハ会長の五輪開催「恐れる必要ない」に「貴方に言われたくありません」 : スポーツ報知

つまり、『民主主義の赤字』である。
蓮舫さんからも指摘されているように、例えオリンピックでパンデミックが起きようともまぁバッハさんは我々に対して何ら責任があるわけじゃないんですよね。それはコロナの初期対応でどれだけ杜撰なことをしようが、ミクロな私たちからは何ら責任を追及できないWHOのテドロスさんと同様に。



新世界秩序という物語シリーズ打ち切りの戦犯 - maukitiの日記
国際機関への(『腐敗』という)目に見えぬ侵略 - maukitiの日記
無能や邪悪な国際機関のトップがくると思い出す、彼の顔 - maukitiの日記
あなたはIOCを信じますか? - maukitiの日記
当日記でもかなり好きなテーマなので何度か書いてきた日記ネタではありますけども、私たちが彼の身勝手な発言や行動に抱く「直観的な無力さ」という点で今回の蓮舫さんの批判はうまく的を射た発言じゃないかと。
リベラルな社会に生きる私たちだからこそ、逆説的に現代の国際機関が抱える『民主主義の赤字』について、無視することができない。

実際、この構図って国際関係において現代でも主権国家こそが主要プレイヤーであり続けていることの理由そのものでもあります。
上手くいっているときには国際機関の言うことを黙って聞いていればいいんですよ。
でも人間がやる以上何もかも全てが上手くいくわけでは絶対にないし、今回も見られるように「意見が分かれる」ことだって多々あるわけでしょう。
――その時、国際機関は一体どれだけ私たち個人のことを考えてくれるの? という国際関係における究極の問題の一つがここにある。
つまるところ、国際機関というのは私たち自身が選んだ政府と違って、究極的にはミクロな私たちには何の責任も負っていない、という身も蓋もない事実があるんですよね。そしてこの問題は今も未解決である。
国際機関や条約というのは契約によって我々の主権を侵害し、ミクロな我々を食い物にしている(こともある)のだ! 
うーん、トランプ前大統領かな???

無能や邪悪な国際機関のトップがくると思い出す、彼の顔 - maukitiの日記

故にリベラルな民主主義支持者であればこそ、国際機関や国際条約との一方的な主権侵害に反発することになる。
いやあまさか蓮舫さんがトランプと同じようなことを言うことになるなんて感動しちゃうよねえ。
パンデミックが発生した場合、責任を取る立場にない貴方に言われたくありません」
やっぱりそれってトランプ旋風で起きた「国際機関や条約に自分たちの国のことについて好き勝手言われたくない」というアメリカンファーストな運動とほとんどそのまままでもあるんですけど。
トランプこそがリベラルな民主主義の救世主だったんだなあ。


契約に縛られその制限された決定権で右往左往する菅政権に関しては、今度の選挙で幾らでもお灸をすえたりあるいは支持を表明すればいいんですよ。
しかし、その本丸である国際オリンピック委員会に対しては、ミクロな私たちはどこまでいっても無力である。
バッハさんがどれだけバカなことを言おうとも、その判断の影響を多かれ少なかれ受けるだろう私たちは彼を罷免させることなど絶対に出来ないし、故に究極的には彼は私たちの反発をそもそも気にする必要などない。
IOCバッハ会長滞在ホテル前でデモ 広島訪問パフォーマンスが日本人の怒りに火をつける(日刊ゲンダイDIGITAL) - Yahoo!ニュース
普段はデモをしている人たちの多くをこちらも「為にするデモ」という感じで冷めた目で見てしまうんですが、しかし今回は割と同意できてしまうんですよね。
だって彼に対して何も権利の無い私たちには、文字通りデモをする位しか方法は無いんだから。


否応なくオリンピックが近づき、更に露になりつつある『民主主義の赤字』について。
みなさんはいかがお考えでしょうか?
 
 

いよいよ踏み絵を迫られる私たち

昨日の日記リベラルもつらいよ - maukitiの日記の続き的なお話。今はまだオリンピックネタに良くも悪くも熱狂している私たち日本ですけれども、終わったら一気にやってきそうだよねえ。




中国、米報告書は「紙くず」 ジェノサイド認定に反発 | 共同通信
ま~たわざわざ自分から地雷を踏みに行ってる……。「好かれる国になる」方針はどこへ行ってしまったのか。

 【北京共同】中国外務省の趙立堅副報道局長は13日の記者会見で、米政府が新疆ウイグル自治区での人権侵害を「ジェノサイド(民族大量虐殺)」と報告書で認定したことについて「米国に他国の人権状況をあれこれ言う資格はない」と反発、報告書を「紙くずだ」と切り捨てた。

 趙氏は「米国は100年前に(南部オクラホマ州)タルサで虐殺された黒人や、入植時代に殺された先住民の恨みを忘れるべきではない」として、米国の過去を批判した。

 米報告書が指摘した新疆での投獄や拷問、強制不妊手術などについては「今世紀最大の大うそだ」と述べただけで、具体的な反証はしなかった。

中国、米報告書は「紙くず」 ジェノサイド認定に反発 | 共同通信

しかしロシアと違って、何故かバカ正直に反論しようとする光景というのは、本当に現代中国らしくてクッソ面白いと思うんですよね。
ウクライナの礼儀正しい人たちやクリミアの住民投票など、明らかにバレバレであろうとも、少なくとも表面上は澄ました顔をして取り繕うことをするロシアとは一線を画している。
まぁロシアは一度ガチンコで争って負けたからと言うと身も蓋もありませんけど、しかし一方で毎度毎度挑発や批判にそれ以上の反応を返そうとする現代中国を見ると、以前とはまた一味違った国際関係が見られるのだろうなあと今からwktkしております。



2021年になりこの構図がかなりはっきりとした「中国との対決」という構図になりつつあるのは、単純にアメリカやヨーロッパでの政治指導者個人の対中ポジション云々を越えて、議会を通じて法的枠組みが生まれたことが大きいわけでしょう。
アメリカの「マグニツキー法」と、欧州連合の「グローバル人権制裁制度」によって、中国と人権問題をめぐって争う構造が完全に確立されてしまった。
仏当局、ユニクロなどを捜査 ウイグルでの人権問題巡り:朝日新聞デジタル
新疆綿問題に揺れる無印良品、新社長にプロ経営者を迎えて起こる「ヤバいこと」(大原 浩) | マネー現代 | 講談社(1/6)
本邦でもユニクロ無印良品などがその余波を受けて面白いことになっていますけども、当然日本政府そのものだってその構図から逃れられるわけでは絶対にない。



はたして、日本にも「マグニツキー法」や「グローバル人権制裁制度」という人権侵害に対する制裁を定めた法的枠組みが、誕生することになるのだろうか?
――でもまぁ今はどう見てもオリンピックとコロナで手一杯だよねえ。やっぱりその意味で、最初にも書いたようにオリンピックが終わった後にこそ――幸か不幸かオリンピックのおかげで現状見逃されている面は大きいと思う――欧米社会から改めて踏み絵を踏まされることになる可能性はすごく高いと思うんですよね。


マグニツキー法をオバマが署名したように、あるいはEUの人権問題に熱心なグループによって推進されたグローバル人権制裁制度がそうだったように、日本にも一杯いる(自称)リベラルな人たちの努力によってそうした法的枠組みが生まれることを応援しております。
二階氏ら与野党幹部、中国共産党に祝意 志位氏は批判:朝日新聞デジタル
中国共産党100周年の祝辞でも与野党問わずで言われていましたけど、いやあやっぱり現代世界でリベラルでいることって大変だよね。
ということで前回に引き続き、当日記は日本にリベラル政権ができることを応援しております。


みなさんはいかがお考えでしょうか?
 
 

リベラルもつらいよ

反米と平和主義を叫んでいれば良かった時代に戻れればいいのにね。しかしもうそういう時代ではなくなってしまったのだ。



97歳の村山富市元首相「頑張ってよ」 枝野氏を激励:朝日新聞デジタル
こ、これは懐かしの『リベラル政権を創る会』じゃあないか!

立憲民主党枝野幸男代表は11日、社民党の初代党首の村山富市・元首相(97)と大分市内で面会した。枝野氏は、1994~96年に自社さ政権で首相を務めた村山氏に対し、「先生がお元気なうちに、もう一回リベラルな政権をつくります」と決意を語った。

97歳の村山富市元首相「頑張ってよ」 枝野氏を激励:朝日新聞デジタル

でもまぁ村山政権の誕生で一定の成果は出したものの、その自民党政権に伍するはずの「リベラル勢力の結集」というのは、まぁ結論として見ればまったく失敗してしまっているよねえ。それが村山さんの責任だとは個人的にはまったく思いませんし、むしろ現在においても目指すべき雛形としては割と成果があったとも思いますけども、しかしまぁ現実はご覧の有様ですよ。


もっと言えば、単純に国内的な勢力争いという点だけでなく、1994年当時と比べて現代の国際関係を見るとまぁ『リベラル政権』でいることってすごい難しそうだよねえとしみじみ思うんですよね。
――それはもちろん中国という大問題がある故に。
その意味で1994年というのは冷戦が終わり、『平和の配当』による軍縮とともに唯一超大国となった横暴なアメリカにただ苦言を呈していればリベラルっぽくいられた、まぁものすごく牧歌的な時代だったなあと。


リベラルの源流にある欧米的価値観の自由主義が目指す「自由」「人権」「寛容」「正義」といった目標を掲げる時、それはまぁ現代中国のアレやコレやとコンフリクトするのは間違いないわけでしょう。
まるで一昔前の(それこそ世界中のリベラルたちが横暴なアメリカを批判していた時代にもせっせと反中国を叫んでいた)反中ネトウヨのように、アメリカではなくまず真っ先に中国を批判することになる。
2021年においては、アメリカやヨーロッパ諸国が既にその深刻なジレンマに直面しているように、リベラルな政権を目指そうとすればするほど現代中国との決定的な対立が避けられなくなっているわけで。
中国のフィリピン軍攻撃、米国に条約上の防衛義務=米国務長官 | ロイター
最早トランプの暴走だなんて言っている場合ではなくなってしまった、今のバイデン政権なんてその典型例でしょう。
リアリストを気取って中国国内人権問題など知ったことではないとぶっちゃけてみてもいいし、あるいは我らが日本国憲法の前文にある「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」いるから何もしなくてもセーフなのだ、とトンデモなローカルルール理論を振りかざしてもいいですけど。
どちらにしても、それを言ってしまったら上記『普遍的(ここ重要)』価値観を目指すはずのリベラル政権の自殺だよね。






ちなみに、この現代世界における中国との距離感に悩む『リベラル政権のジレンマ』とまったく同じ構図に陥っているのがイスラムな人たちで、半ば両極端に居そうな両者そろって同じ悩みを抱えている構図ってすんごい面白いと思うんですよね。
中国国境に達したタリバン、内政干渉は回避か - WSJ
つまり、米軍もアフガニスタンからもついに撤退することで、少なくとも現時点ではどう考えても無辜のイスラム教徒たちを世界で最も弾圧しているのは、ウイグルでの現代中国でもあるわけでしょう。
しかしそこで単純に中国にも(これまでのアメリカにするように)同じように批判できるかというと……。

 カタールのドーハで活動するタリバンのある幹部は「われわれはイスラム教徒に対する迫害を懸念している。その場所がパレスチナでも、ミャンマーでも、中国でも同じだ。そして世界各地で起きている非イスラム教徒に対する迫害についても懸念している。だが、中国の内政には干渉しない」と語った。

中国国境に達したタリバン、内政干渉は回避か - WSJ

 タリバンが政権を奪還した場合、欧米諸国に加わって、国連で新疆での人権侵害を非難するかを尋ねたところ、シャヒーン氏は回答をためらった。同氏は、いかなる判断も、その時の現地の実情に基づいて下されるべきだと述べた。

中国国境に達したタリバン、内政干渉は回避か - WSJ

リベラルとまったく同じように、イスラムもつらいよ。
リベラルも、イスラムも、超大国となりつつある現代中国との距離感について、これまで掲げてきた大義とのジレンマに悩まされている現代世界。
やっぱり悪者のアメリカだけを批判しているだけでそれらしいポーズをできていた時代は楽だったよねえ。
しかし悲しいかなそんな単純な論理ではやっていけなくなってしまった。
多極化世界へようこそ!





タリバンと同じように、将来生まれるかもしれない日本のリベラル政権も――まさに現状の自公政権と同様に――このような「中国におけるジェノサイドや民族浄化というレベルの弾圧」について、そのポジションを問われることになるのは間違いない。
上記のタリバンのポジションは一つの指針になるかもしれないね。
ただやっぱりそれはこれまでドヤ顔で語っていたはずの、イスラム大義の自殺であるし、リベラルの普遍的価値観という大義の自殺だと思いますけど。


いやあ、もし村山総理が現代世界に異世界転生してしまったら、「リベラル政権」として一体どんな対中政策を進めていくことになるのでしょうねえ。
そして現実に自民党よりもリベラルな政権を目指している枝野さんは?
「カナダは中国の圧力に屈さぬ」トルドー首相、孟氏釈放を否定 写真6枚 国際ニュース:AFPBB News
オーストラリアで囁かれ始めた対中好戦論|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
まぁ自然に考えれば、本邦でもずっと『リベラルな国家』として評価の高かったカナダやオーストラリアみたいに、リベラル故に中国と激しく対立するというネトウヨ反中政権になるのかな???
もしくは、タリバンのようにリアリストとしてウイグルでの人権侵害には言葉を濁すのかもしれないね。



本物のリベラル政権が日本に誕生した場合の、日本の対中国のポジションについて。
(怖いモノ見たさ半分で)当日記は日本にリベラル政権ができることを応援してします。


みなさんはいかがお考えでしょうか?
 
 

通常日記

手抜き日記。
 

 

  • 米NY州、銃暴力増加で緊急事態を宣言 防止策を強化 - BBCニュース
    • ここで面白いのは、その一方で数々の警察不祥事のせいで警察の権限を縮小しようという動きがここ最近ずっとあることだよね。いやあ、前にも後ろにも進めない感すごいよねえ。コロナによる社会不安だけでなく、BLM以来どれだけ横暴な警察を黙らせることができるか、ということが政治的得点だったわけだしねえ。当然の帰結だというと身も蓋もありませんけど。

 

  • 新型コロナ: 休業要請拒否店の情報、金融機関に提供 経財相: 日本経済新聞
    • これは完全に一線を越えててアウト。いや、別に罰則付きで強い対応を求めることはいいんですよ。ただそれを立法を経ずに「お願い(拒否できるとは言ってない)」をやるのは本当に日本政治っぽくてげんなりします。しかもそうやって法改正をできるだけ回避するのが偉いっていう価値観が、何もこの人だけでなく、更には自民党だけでなくその他野党でも同じだっていうね。未完のファシズムかな?