現場はリアルさなんて要らない

テロとひこうきと自由 - maukitiの日記で書いた、「全身透視スキャナーについての批判」の後日談のようなお話。


で、結局こんな感じに落ち着くと。
全身透視スキャナー、「裸に見えない」新型を試験導入 イタリア 写真4枚 国際ニュース:AFPBB News
一方では『リアル彼女』(リンク先18禁)のような世界を目指しつつ、しかし一方ではこんな事やっちゃう。人間って不思議ですよね! 見たいのか見たくないのか、見せたいのか見せたくないのか。アンビバレンツです。

 全身透視スキャナーについて英国では、2月1日からマンチェスター(Manchester)空港とロンドンのヒースロー(Heathrow)空港で導入されたスキャナーが、衣服を透視して身体的特徴があらわになってしまうとして、EU法プライバシー権の侵害にあたると、平等人権委員会(Equality and Human Rights Commission、EHRC)が指摘した。

 こうしたプライバシー侵害への懸念を払拭するために、フィウミチーノ国際空港に導入された新型スキャナーでは、体型などが簡略化されて表示され、画像も保存されない。(c)AFP/Davide Berretta

全身透視スキャナー、「裸に見えない」新型を試験導入 イタリア 写真4枚 国際ニュース:AFPBB News

まぁ解らなくはないけど、どっちみちこの迂回策にも結局文句付けられそうな気はします。これを導入した後もし事件が起こらなかったら「こんな装置は不要だった!」と叫ぶし、事件が起こったら「こんな防止できなかった装置は無意味だ!」と叫ぶんだろうなぁと。そう考えると事件が起きて、且つ、この装置によって危険物が発見される必要があるんでしょう。で、もし本当に発見されたら「装置設置推進派による陰謀だ!」と叫ばれると。
未来予測は完璧です。
とまぁ個人的には人権委員会だとかプライバシー保護とか大きな声で言う人達の存在意義は、カウンターパートである、という事しか見出せないので、ちょっと毒っぽいです。3万円の物を2万円に値切ろうとする時に、最初に1万円で!とか言う感じ?


さて置き、実際の戦争の道具にはよりデフォルメが求められるのに、しかし訓練やゲームではよりリアルらしさ求められるのと一緒な話なのかなーとは思います。つまり現実は余計な情報が多すぎると。人間はその能力の限界故に余計な情報に左右されてしまうというわけですよね。まぁ確かにその通りかもしれない。