「ぐぬぬ」なアメリカ

そろそろしつこい9.11日記。多分これで終わり。


http://jp.wsj.com/US/Politics/node_102223

オバマ米大統領は米同時多発テロから9年を迎えた11日、国防総省で行われた追悼式典で演説し、「多様で寛容な国家としての伝統に忠実であり続ける」ことの重要性を訴えた。

/ WSJ日本版 - jp.WSJ.com - Wsj.com

多分に自業自得的な話ではあるんですけど、しかしまぁやるせない話ではあります。


この問題において、本当に「どうしようもない」のはこうした忍耐し続けることしか正解が見出せないからなんですよね。
その意味でアメリカで起きているような排外的な主張が盛り上がるのは理解できなくもない。だって正解に至る道をどんなに考えても、「我慢し続けて現状を維持していこう」にしか見出せない状況だから。そりゃ確かに閉塞感も一つや二つ抱いてしまうんでしょう。悲しい事に、オバマ大統領の言うことはほぼ100%正しいから。


だから故にテロリズムはもうほんとうにどうしようもない。
彼らの目的は社会不安を引き起こして、対象(この場合はアメリカ)が失敗を犯すことをひたすら期待している。唯一正当性のあった「限定的」攻撃は案の定、世界最強のアメリカ軍でさえ、上手くいかなかったし。そして結局それに対してアメリカの国民が出来る事と言えば、彼らに正当性を与えない為に、失敗を犯さないように、只ひたすら耐える事しかないと。で、それに我慢できなくて切れた人がコーランを燃やしたりしちゃうわけだ。そしてまた私たち日本人のような他人事な人たちから、アメリカ馬鹿だ、とか言われてしまう。


開き直って、例えばロシアのように生きれたら*1楽なんでしょうけど。でもそれができない。だってそれこそが彼らの天使の心であり、アイデンティティーであり、自己証明だから。自由の国アメリカだから。

*1:モスクワ劇場占拠事件の時のように、人質922人のうち129人を中毒死させてでも無力化ガスで突入できるような国家