とある民主党の存在理由

こうなったらイチかバチかだー! な人たち。


消費税増税に反対多数、世論調査 写真2枚 国際ニュース:AFPBB News
という何の変哲もないオチな世論調査でありました。そりゃまぁ反対多数だろうなぁ。かつての導入の時だって自民党内もそれはもう非難轟々だったわけで。消費税増税がこうして反対されないわけがない。いやまぁ別に消費税の議論について黒だの白だのするつもりはまったくございませんけど(ステマです)、以下適当なお話。


ともあれ、それでも野田さんを筆頭に彼らは政権与党のプライドとしてなのか良く解りませんが、悲愴感に満ち溢れた決意で消費税増税に邁進するのでした。あの悪名高いマニフェストから三年経った現在、いやもうほんと何でこんなことに。
しかしまぁ結局のところ、彼らは「自民党とは違う」ことを証明しなければならないわけですよね。そうでなければ民主党の存在理由なんてなくなってしまうから。
本当ならばもう少し楽そうなやり方――脱官僚だとか年金だとか子供手当てだとか――で「自民党とは違う」ことを証明しようとしたものの、しかし彼らはそれに失敗してしまった。そして最終的に残された選択肢は「自民党が(おそらく解っていて)放置していたもの」に手をつけざるを得なくなっていると。国民に賛成されたものの官僚に反対されて失敗し、官僚に賛成され国民に反対されるものをやろうとする人たち。手段と目的が見事に入れ替わっています。
しかしそれでも彼らはその政党の存在理由の為にそれをやらなければいけなくなってしまっているのでした。だってこのまま四年間何もできないまま終わってしまったら、与党としての民主党なんて存在意義がないじゃないですか。「自民党ではなく民主党でなければできないこと」探しの果てにあったもの。


つまりこの三年間は彼らにとってのモラトリアムであったと。そんなまさかの自分探し。そして彼らはついに答え――政権交代を掛けてまでやるべきもの、を見つけてしまったのでした。確かに何もやらないで下野するよりはマシかもしれませんけど、その答えが『消費税増税』だなんて。
いやぁ笑えばいいのか悲しめばいいのかちょっとわかりませんよね。