左脳が強すぎて「えうれーか!」と叫ぶ人びと

背景には何らかのストーリー=目的=陰謀があるに違いないと確信する人びと。


秋月のフィギュアの3DCGを実物だと思い込んで作者・運営を誹謗中傷する艦これアンチの皆さん #艦これ #艦こけ - Togetter
昨日も少し触れたお話。陰謀論というか、データとしての数字を見て目的論的思考に陥る「一体誰と戦っているんだ」というのはある種の典型例なケースでもあるかなぁとも思うので、以下適当なお話。


神経科学の第一人者であるマイケル・S・ガザニガ先生の定義によると左脳は因果関係の推測と解釈を司り、右脳は事実の把握と推論を司るそうで。

以下引用です。
「混沌の中に秩序を見出し、すべてをストーリーに織り込み、文脈に当てはめようとする人間ならではの傾向は、左半球に端を発している。パターン不在の証拠を突きつけられてもなお、構造性の仮説を立てずにはいられないのが左半球だ。この衝動はとても強力で、かえって不利に働く状況でもつい顔を出す。」

ビジネスでも、よくやっちまうように思います。「論理思考」なんて、平均化バイアスのかたまりのような気がしますね。

「わたしはどこにあるのか」マイケル・S.ガザニガ らくちんのつれづれ暮らし/ウェブリブログ

過度に陰謀論に傾倒してしまう人たちも、このように左脳ががんばり過ぎてしまう人たちなのでしょうね。それが概ね偶然であろうとも、何かしらの必然性があると仮説を立ててしまう人たち。確かにそれはある種の『知性』の表れでもあって、故にその「えうれーか!*1」と叫ぶ衝動は時としてやっかいなものになる。幾ら周りが否定しても、その信念と自身の知性に確信を持ってしまうからこそ、むしろ否定されればされるほど頑なになっていく。
隠されたストーリーを「見出した」自らこそが正しく賢いのであり、ただの表面的な数字や事実のみで満足するのは無知蒙昧な凡人である。我々こそが不満足な人間であり、同意しないのは満足した豚である。


データとしての数字を出から、その背景にあるストーリーを想像してしまう人たち。
今回の件も、こうした構図に近いお話かなぁと。



がんばれ右脳。