勿論初めからこうなる事は計算済みでした

さすがオバマさんはすごい。


こんな解決方法があったなんて!

そして、オバマ大統領は続ける。
これはよい機会なんだ。お互いネガティブに騒ぐのではなくお互いの言い分に耳を傾けることにしよう。と。
そして最後に、教授と警察官をホワイトハウスに招いて、3人でビールでも飲みながら話そうと提案したことを明かした。
記者たちは一瞬あっけにとられた。その次の瞬間破裂するような笑い声。
そーくるか、と、皆が思った。
まるで武術で正面から戦いあう相手に間をはずしたような行動だった。

犬も歩けば どこかにあたる:オバマの問題解決能力

なんという感動秘話。


私的偏見の目から見る流れ
オバマさん、黒人教授を誤認逮捕した白人警官に「ユーアーフール!」

白人の皆さん「てめー言い過ぎだ、白人ディスってんじゃねーぞ」

黒人の皆さん「白人うるせー、お前らは日頃から黒人ディスり過ぎなんだばかやろー」

警察の皆さん「とりあず大統領は謝罪すべきだ」

オバマさん「謝罪はしない、しかし言い方は悪かった。この件は当事者三人で話し合えば解決できる、私はそう信じています」

ファンの皆さん「人種問題に取り組むオバマすごい!オバマ最高!」



いやまぁ、馬鹿な事言った事に対するフォロー・言い訳としては正しいんだろうけど。
これで何か解決するような事があるんだろうか。例えば人種問題とか。



さて置き、今回の件で重視すべきなのは、
馬鹿な失言という割とどうでもいい問題を、いつのまにか人種問題なんてヘビーな話に摩り替えてウヤムヤの内に解決する。という点。


「大きな話を小さな話に矮小化して解決を図る」というのはよくある話だけど。*1
今回それを逆の方法で用いた。


つまり、
「小さな問題を、より大きく重大な問題に摩り替えて幕引きを図った」という方法。


ぶっちゃけ大きな問題=人種問題なんてめんどくさすぎて誰も触りたくないのが本音であるはずだった。
しかしオバマ大統領はその自らの背景と立ち位置を上手く利用して、
大きな問題に対して取り組む姿勢を見せる事によって、小さな問題をかき消す事に成功した。


勿論大元の人種問題について何か解決するのかといえばそんな事は殆ど無い。
と言ってもミスした際の「危機管理」としては、条件が揃っているならこういう方法を取るのは賢い選択だ、と言えば確かに正しい。
その意味で確かにオバマ大統領は「正しい問題解決能力」を発揮したという事は言える。


その条件の一つである、マスコミからの好印象がまだ残っている事に驚いたけど。
未だ人気あるんですね。

*1:今回の例で言えば、人種差別を個人の問題に摩り替える