ギブミーマネーなのか

蚊帳によるマラリア抑制、効果みられず マラウイ 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
またアフリカの話かよ、という感じですごめんなさい。

 マラウイ政府は08年から世界エイズ結核マラリア対策基金(Global Fund to Fight AIDS, Tuberculosis and Malaria)と米国の援助で子どもや妊婦を対象に、計1万帳の蚊帳の無償提供を始めた。この結果、2000年には子どもや妊婦の6%にしか届いていなかった蚊帳が、08年には65%に急増した。

 しかし蚊帳の効果はみられず、09年の死者数は400万件の感染が報告された07年とほとんど変化がなかった。(c)AFP

蚊帳によるマラリア抑制、効果みられず マラウイ 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

この蚊帳のあれって少し前に言われてた、「蚊帳で魚獲り」な問題とか解決したんだろうか。
マラリア対策に蚊帳をたくさんアフリカに援助したけど、その蚊帳が何に使われたのかと言えば、シーツに使ったりそれで魚を干したり魚獲りしたり魚獲りして挙句に乱獲しすぎてマラリア患者じゃなくて魚が激減しちゃいましたとかいう話が以前あった。*1
で、この問題は解決した上での数字なんだろうか。個人的には解決しないだろうなぁと思っているんですが。その辺りの事が総スルーでよくわからない記事。


それはさて置くとして、蚊帳1万帳を配ったらしい。1万帳ていっぱいですね。
そんなマラウイの0−4歳の子供だけで250万人位居るらしいんですけど。1万帳て。*2


あとマラウイ内でのマラリアについての理解についてこういう話もあるらしい。(リンク先PDFなので注意)

インタビューによると、
○50%の人々が、蚊帳を使う大切さを知っていて、何かしら対策をしたいと考えています。
○30%の人々が、マラリアにかかるメカニズムを知っています。しかし、それに対して予防策をとらないと、どのような結果が起こるのかということまでは意識していません。
○20%の人々は、マラリアや、マラリア予防を目的に蚊帳の使用すべきであることについて考えたり、話したことがありません。彼らにとってマラリアは、対策によって予防できる感染症というよりは、いつでもやってきてはいずれ治っていく、普通の病気の一つなのです。

http://www.child-africa.org/support/leanknowthink/malariatollonchildren/malaria.pdf

うん、だめそう。


こうした点を考えると、これまでに世界中で証明されてきた「マラリアに対する蚊帳の有効性」が覆るとはあんまり思えない。まぁ単純に人口に対して配布した蚊帳の数が少なすぎたとか、国民の知識不足とかそんな辺りに落ち着くんじゃないかと思うわけです。
しかし彼らは「蚊帳によるマラリア抑制の効果はない」と言っているらしい。んじゃなんでこのマラウイの副保健相さんはこんな話を発表したんだろうか?


と考えると、このニュースが示唆するのはまぁ「(援助は)蚊帳じゃなくてお金を下さい」って話なのかなー、と想像するのは穿ち過ぎでしょうか。