結局何が悪かったのか?

核密約のなんちゃらのあれ。
http://www.47news.jp/CN/201003/CN2010030901001006.html

 91年の米核政策変更は密約を明らかにする大きなチャンスだったが、結局従来の国会答弁を繰り返し、20年がたってしまった。これほど長期間、国民に明らかにされなかったのは遺憾だ。国際情勢が変わっても密約が明らかにされなかったのは、リーダーたる首相や外相の責任だ。

http://www.47news.jp/CN/201003/CN2010030901001006.html

言いたいことはわかる。とどのつまり、冷戦後から続いてきた怠慢であると。まぁ自民党だけの話じゃない。今、振り返ってみてベストのタイミングは55年体制が崩壊した時だと思うんですけど、当時彼らは何してたんだろうか。


さて置き、核密約等の日米安保条約の秘密既定については、そんな事は一般的な人からすれば皆解っていたはずですよね。例えばアメリカが核持ち込んでる「かもしれない」という疑惑について。
まさか、本気で、持込を拒否しても、アメリカは日本を核によって守ってくれると思っていたわけじゃないでしょうし。
じゃあ一体誰が騙されていたんだろうか。



結局の所、この話で考えなくてはいけないのは密約した事では無いと思うんですよね。批判されるとすればその密約が評価される事を先送りにしてきた事だと。その意味で今回の件のように外交機密が公表される事自体は否定される物だとは個人的には思わない。もし、批判があるとするならばその「(公開に)適切な時期かどうか」という点だけじゃないかと。
そして今回の件は、遅すぎた、と批判されているわけだ。


そうした「密約の評価」という点で考えれば、当時の政府の判断は正しいと言える。後知恵だけど。当時の世界情勢を考えれば当然の判断だったと。
ほぼ確実に「当然の政治判断だった」と評価されるであろう密約をここまでひた隠しにしてきたという点は、確かに何だかなぁと言う気はする。永遠に隠しておけるなんてあるはずがないんだから。まぁほぼバレバレだったんだけど。
非難されるならともかく、何でそれをここまで隠してきたんだろうか?
といえばまぁ、選挙の為とかなんだろうなぁと思ったりするわけで。そして政権交代したおかげで、逆の意味で「選挙の為」になるから今になって公開されたと。どちらも正しい代議制民主主義という感じですよね。
個人的にはそんな民主主義な都合自体は特に非難しないけれども、もし公開が遅すぎたと批判するならんじゃ何で前回政権交代した時にやらなかったんだよ、と言う気にはなります。