歴史に学ばず経験に学んだアメリカと、歴史にも経験にも学べなかったヨーロッパ

やっぱり泥沼なリビアさんちのお話。


英仏伊、リビア反体制派に軍事顧問団 米は20億円相当の直接支援へ 写真8枚 国際ニュース:AFPBB News
ということで想定外でもなんでもなく、概ね想定されていた通りに、リビアはザ・泥沼な様相を呈しているわけであります。以前も書いたお話*1ではあるんだけれども、やっぱり『空爆』だけじゃ何も変えられなかった。
その意味で、アフガニスタンイラクに対してこれまで多くの人が口々に非難してきた「アメリカは馬鹿」というのはやっぱり正しかった。だって彼らは歴史から学ぶことができなかったのだから。それでも確かに西ドイツや日本という圧倒的で典型的な成功例が存在することもあったんだけれど、やっぱりそれは様々な要因が組み合わさった幸運な例に過ぎなかったと。内政干渉に限りなく近い形での軍事介入は途方もないリスクが存在している、という普遍的な教訓。
で、アメリカはそうした過去の経験、アフガニスタンイラクの教訓から、今回はもう殆ど一貫してリビア介入に及び腰だった。
「愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶ」という有名な言葉がありますけども、やっぱりその意味では確かに「アメリカは馬鹿だ」という意見は概ね正しいんですよね。前回のあの時彼らは『歴史』から学ぶ事はなかったのだし、そして翻って今回まさに『経験』から学んだとばかりの行動をとっているのだから。


しかしそんな歴史から学ばずにようやく経験から学んだ『愚者』なアメリカよりも、「歴史にも経験にも学べなかった」ヨーロッパさんちのことを私たちは一体何と呼べばいいのでしょうね?