いつもの『注視する』宣言の一種です

なんかすごい盛り上がってたシビリアンコントロールのお話。


防衛相「安保は素人、これが本当の文民統制」 : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

一川防衛相が2日、自らを「安全保障の素人」と称したうえで、「これが本当のシビリアンコントロール文民統制)だ」と述べ、自民党の石破政調会長がかみつく場面があった。
一川氏は2日の認証式前、記者団に、「安全保障に関しては素人だが、これが本当のシビリアンコントロールだ」と述べた。石破氏は都内で記者団に、「大臣解任に値する。任命した野田首相の見識も問われる」と批判した。
一川氏は2日夜、首相官邸で記者団に「ほとんどの国民は(安保政策は)素人だ。一般の国民を代表する国会議員が監視するのがシビリアンコントロールだと思っている。国民目線で、国民が安心できるような政策が大事だと(いう意味で発言した)」と釈明した。(2011年9月2日22時48分 読売新聞)

防衛相「安保は素人、これが本当の文民統制」 : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

ふーん。すごいなぁ。もう色々言われているのでシビリアンコントロールの概念について特に言うこともないです。がんばれ。


さて置き、別にこの人に限った事じゃないんですけど、なんというか民主党の人たちって今回のような『監視する』とか『注視する』とかすごい好きですよね。
「一般の国民を代表する国会議員が監視するのがシビリアンコントロールだ」
まぁ確かにそれは間違っていないんですけど、でも防衛相たる貴方の仕事は(受動的に)自衛隊を監視する事ではなくて能動的に指揮し『制御』することなのに、何故か監視を第一義的な仕事として語っている所が一番気の抜ける話だと思うんですよね。どんだけお客様気分なのかと。
今回の発言を、就任直後からいきなりの「自分は何もしませんよ」「ただ見ているだけです」宣言であるとするならば、確かにある種潔い話ではあります。なにも最初からそんなぶっちゃけなくてもとも思いますけど。あともう少しオブラートに包めばいいのに。


ということでこの人の発言の真意はその辺りなんじゃないかと思うんですよね。
つまるところ、「自分は素人なので積極的に何かするわけではありませんけど、シビリアンコントロールだけはしっかりやっていきたいと思います」という辺り。こうして見ればそこまでアレな発言ではありませんよね。これまでの(普天間移設とか)失敗の歴史から鑑みればそれなりに彼らも学んだ結果じゃないかと。悪化させる位なら何もしない方がマシだと。実際前任である北澤さんもそれで無難にこなしてきたわけで。
その意味では僕個人としても、まぁ『働き者なバカ』よりはまだ『お客様』の方がマシな選択だろうなぁ、とこの発言をそれなりに(後ろ向きに)評価出来るんじゃないかと思うんです。皆さんはいかがお考えでしょうか?