(選挙基盤)弱者たちの魂の叫び

まぁ言われてみれば当たり前の話ではありますよね。日本に当てはめると絶望するしかありませんが。


英連立政権、上院改革法案めぐり亀裂| マネーニュース| 最新経済ニュース | Reuters
ということでイギリスさんちの上院改革が頓挫してしまったそうで。まぁやっぱり一度始めてしまった二院制の改革については色々難しいものがあるんだろうなぁとは想像できますよね。イギリス上院のそれはまだ特殊な運用(任期無制限の事実上の貴族院)だから改革の余地があるからいいとしても、やっぱりそれは二院制の存在意義にまで踏み込まねばならなくなってしまうのだろうし。
日本でも参議院改革が叫ばれて久しいわけですけど、やっぱりそう簡単にはいかないのでしょう。
しかしだからといって現状のままで良いのかというとそれもありえないわけで。このままじゃいつまで経っても「ねじれ現象」が続くのは目に見えています。でもそれをアイデンティティであり生活の糧としている政治家たちに「自分の首を切れ」なんて言っても実現できるわけがありませんよね。彼らが自らを無職に追い込む為の法案にサインする理由がない以上、彼らは全力で抵抗するに決まっているんだから。


――と、まぁごく当たり前のことを思って終わりだと思っていたんですが、このお話で愉快あるいは心底悲しくなってしまうのは、そのイギリスの連立与党の上院改革がこの期に及んで成立の見込みがなくなったのは上院の人たちの反対ではなく、改革によって「上院議員がくら替えして下院選挙に打って出る」ことを恐れた一部の下院議員たちが土壇場で裏切ったからだという点であります。
……えー、なんというか、でもまぁ考えてみればそういう人が出てくるのも解らなくはありませんよね。
なんとなく国民の声に応えて改革しようと叫んでいるうちはまだいいけれど、しかし現実にそれが目の前に迫ってくると自らの地位が決定的に危機に晒されてしまうことを恐れてしまう人たち。やっぱりそれは政治家の皆さまにおいても、あるいはだからこそ、例外ではないのでしょう。
しかしまさか改革される当事者ではなく、その余波を間接的に受ける下院議員こそが最大の障壁になってしまうなんて。


個人的にはイギリス程にしろとまでは言いませんけど、『良識の府』らしくさっさと参議院改革して欲しいと思うポジションではあるんですが、しかしこうしたイギリスの惨状を見ていると日本のそれはおそらくもっとめんどくさい事になるのだろうなぁと生暖かい気持ちになってしまいます。そしてそれを政治家たち自身に期待するのも無理だろうなぁと。では一体どうしたらいいんでしょうね?


がんばれ二院制の国の人たち。