笑ってはいけない警察

冤罪と呼ぶのも若干失礼なレベル。


なりすまし事件、想定外が油断に 警察、被害者に自白強要か (1/2) - ITmedia ニュース
ということで警察さんちが愉快なことになっているそうで。僕としては最初聞いた時には「取調べの可視化」や「ブラックストン先生以来の有罪率と冤罪率の関係性」だとか色々難しい所があるから仕方ないよね、と思っていたんですけども。

 「IPアドレスが判明すれば、捜査は半分終わったようなものだと思っていた。想定外の事態ですよ」

なりすまし事件、想定外が油断に 警察、被害者に自白強要か (1/2) - ITmedia ニュース

え?
コント? 
最後に全員でズッコけるやつ? 
――という有様で逆の意味でビックリです。冤罪の域に達していない。大晦日のあれでやられたら確実にアウトです。ででーん。IPアドレスから住所と個人情報を割り出してしまうスーパーハカーこわい。昔は串偽装とか流行りましたよねぇ。あの頃から何も進歩していない人たち。
http://www.npa.go.jp/cyberpolice/important/2006/20060407_211255.html
ていうかちょっと調べてみたら2006年当時に警察庁が既に某『山田オルタナティブ』で注意広告出しているじゃないですか。

いわゆる「山田オルタナティブ(backdoor.nodelm)」ウイルスは、インターネット上の掲示板に感染元のコンピュータの情報を書き込み、外部からのアクセスを可能にするトロイの木馬型ウイルスです。

http://www.npa.go.jp/cyberpolice/important/2006/20060407_211255.html

2chなどに勝手に書き込んでしまう」仕様を理解していながら、上記のような結論に至ってしまうのは一体どういうことなのかなぁと心底不思議であります。正しい意味での「確信犯」を見ている感じというか。いわゆる冤罪や自白の強制といった言葉からイメージされる「横暴な警察」というイメージとはまた違った、本当にどうしようもなく「バカな警察」という印象の方が強い。
まぁもちろん警察のみなさん全員が全員その程度の知識しかないということはないのでしょう。きっと解っている人もいる。しかしどうしようもなく知識がない人も一杯居る。その辺のお粗末な事情に関しては、そもそもそうしたことに対応する組織全体としての指針がない、ということの証左でもあると。もしくは政治家の皆様の怠慢でもあるといっては身も蓋もありませんけど。でも仕方ないよね、票にならないし、警察自身にとっても直接の成果として数えにくいし。
かくして知識の共有も法整備もないままサイバー犯罪からまったく無防備マンでいようとする私たち。そりゃサイバーテロやサイバー戦争の危機感が薄いのも当然のお話であります。


ただまぁ結果として、犯人が犯行メール出してくれてよかったよね、ということは言えるのかもしれません。なんかものすごくレベルが低い気もしなくはありませんけど『笑い男』っぽい。
その意味では今回の件を契機として色々改善してくれればなぁと願う次第であります。取調べ可視化……は無理そうなのでせめてサイバー犯罪にもう少しマジメに取り組んでもらうとか、こっちも無理そうですけど。