ネットは広大過ぎるわ

しかし逃げることはできない。いやでも、逃げ道が多過ぎてマジ困るっていうかー↑。


Megaupload閉鎖後に映画の興収が減少、海賊版の宣伝効果は規模に反比例 - GIGAZINE
まぁ昔から海賊版擁護の議論などで言われているお話ではありますよね。「(海賊版が出回ることで)宣伝になっている!」派と「いや、そんなバカなことあるか!」派。

これは、以前から囁かれていた「海賊版をプロモーションに活用する」というのが有効であることを示しています。そもそもお金を払う気のない人はターゲットになり得ませんが、その消費者を口コミのハブとすることで、潜在的に存在しているお金を払ってもいいと考えている消費者に情報が届く、というわけ。
このデータは映画の規模が小さければ小さいほど影響が大きい一方で、500スクリーン以上で上映されるような超大作には当てはまらないとのこと。こういった超大作は、むしろMegauploadが閉鎖したことで、売り上げは伸びていたそうです。誰でも見る作品だと、口コミ以前に「タダで見られるならそれで済ませてしまう」という、従来の理論で説明されてきた内容が当てはまることになりそうです。

Megaupload閉鎖後に映画の興収が減少、海賊版の宣伝効果は規模に反比例 - GIGAZINE

で、解答としては「メジャーな作品ではマイナスっぽいけど、マイナーな作品ではあるっぽいよ」という微妙な所に着地したと。ありそうなお話ではあります。
まぁ考えてみれば当たり前の話ではあるんですよね。一般にそうした大作とされるメジャーと知名度の低いマイナーの差を分かつのは、作品の質云々ではなく、身も蓋もなく『宣伝広告費』こそが重要であるわけで。それこそ総製作費用のウン割が広告宣伝費やされると言われる中で、その多寡こそが重要であると言うのはその通りなのでしょう。


ということで、ネットによる宣伝効果にはまだまだフロンティアが残っていて、開拓の余地があるよ! という辺りに落ち着くお話なのでしょうか。Megauoload閉鎖が証明した需給ギャップ。だからといってそれが簡単に解決できるような技術的問題なのかというと、やっぱりそうではないのが泣けるお話ではありますよね。簡単に公式でyoutube辺りに本編丸流しすればいいのかというと、やっぱりそうではないのだろうし。
皮肉なお話ではありますけども、それを根絶しようと取り締まれば取り締まるほど単純にホンモノだけではなく『海賊版』の需要まで高まってしまうわけで。そして逆に『本編丸流し』を無制限にやってしまうと、今度はその相対的な価値の低下まで招いてしまう。一定以上ハードルがあるからこそ、それを求めようとするインセンティブが働くわけだから。
ネット上での宣伝広告戦略について。いやぁ僕にはまったく思いつきません。


やはり色々と過渡期だからこそ生じる問題ではあるのでしょうね。その最善のバランスがどこなのか全く解らない。そして極論に走ってしまう私たち。
海賊党 - Wikipedia
ヨーロッパなどでは「いっそのこともう全部オープンにしちゃおうぜ」なんていう党が生まれたり、
国連機関によるインターネット規制案、12月の国際会議で議論大詰めへ 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
その一方で、強権国家を中心に「ネットを全て管理下に置こう!」という試みがあったりする。


がんばれ第二のビルゲイツ的な誰か。