心せよ、有権者が政治家を見つめるとき、政治家もまた有権者を見つめているのである

鏡よ鏡よ鏡さん、今の私たちに最もふさわしい政治家像ってどんな姿?


第46回衆院選公示、投開票は16日 写真15枚 国際ニュース:AFPBB News
ということで衆院選公示であります。みんながんばれー。


ともあれ、しかしまぁ今回の選挙戦を見た多くの人の嘆き「揃いも揃ってバカばっかりなので投票先がない」という言葉には僕もかなり同意する所ではあるんですが、しかし同時にまたこうした構図が示唆しているのは「選ばれる側の政治家たちはコレで勝てると思っている」という悲しい事実でもあると思うんですよね。
民主党の成功体験に支配される自民党と維新の会 - maukitiの日記
この辺は以前の日記でも少し書いたお話ではありますけども、選ばれる側の政治家の皆さんだってまぁそれなりに本人たちは真面目にこんなことをやっているわけであります。冗談にしか聞こえない「遊びでやってるんじゃねぇんだ!」というのはまさにその通りで、彼らは心底必死になって戦っている。まぁその心底必死になった結果が現状の惨状だと考えると余計に救われない気持ちになってしまいますけども、それはさて置いておきます。
結局のところ、彼らは本当に真摯に有権者のことを考えそれを分析した上で、「私たちが最も聞きたいであろう言葉」を語っているのでしょう。それもクソ真面目に。
まぁもちろんそもそも論として、こうした「有権者が聞きたい言葉」だけを政治家たちが語っている選挙自体がダメだろう、というのは仰るとおりでしょう。本来であれば政治家たちこそが率先して『未来のビジョン』を語るべきだ、というのは正論としてはやはりその通りであります。しかし現状では単一争点ばかり――更に言えば「○○をすれば/しなければ、あなたに利益がありますよ」という言葉ばかりが、選挙戦で飛び交うことになる。だって他ならない私たち自身がそれを求めてもいるから。
そしてそんな最大公約数の要請に応えた政治家たちによって、「○○をしなければ日本は滅亡する!」「○○をすれば日本は滅亡する!」と理性ではなく感情=恐怖に訴える、醜くもしかし最も効率的な選挙戦が完成するわけであります。


有権者が政治家を見つめるように、政治家たちもまた有権者を見つめている。
それも選挙の時は特に。それは有権者側だろうが政治家側だろうが違いはないわけで。前回・前々回の衆院選挙から教訓を得た人たちは正しく今回へ活かそうとしている。

有権者「鏡よ鏡よ鏡さん、今の私たちに最もふさわしい政治家像ってどんな姿?」 
鏡「それは『第46回衆議院議員選挙』を見れば解ります」

政治家は有権者の映し鏡なのだから。
そして、選挙の結果について最終的に責任をとることになるのは(その次の選挙の)有権者たちなのだから。


こうしたことの全てが私たち有権者の責任であるなんてことは当然言えませんが、しかしやっぱりこの惨状の少なくとも半分は自業自得でもあるんじゃないかと思ってしまいます。
みなさんはいかがお考えでしょうか?