一方中国ではネット言論を規制した

ネット議論でドツボに嵌まる私たち。


なぜ、自民党若手議員の発言を見過ごすことができないのか――極端化する時代の代表制民主主義――
うーん、まぁ、そうね。全面的に同意できるわけではないものの、日記ネタとしては面白いしそこそこ頷ける所もあるお話かなぁと。インターネットがもたらす政治文化への影響について。

極化現象は、現代社会に固有なものではない。それが、集団内での自己評価を気にし、アイデンティティを維持しようとする個人の欲求と、多様な意見の蓄積が難しい閉鎖された集団において一方的な議論が過剰に行われる状況とが重なることで生じるとすれば、どんな時代でも、どんな場所でも起きる現象だ。とはいえ、しばしば指摘されるように、極化現象が生じやすい特殊現代的な要因があるようだ。それは、SNSなどを含めたインターネットによるコミュニケーション環境である。

フェイスブックツイッター、ブログ、BBSなどが、上で説明したような集団極化現象を引き起こしているように思われる。確かに、ツイッターBSSにも、そこで極化しつつある集団の言説を批判する投稿や書き込みはある。しかし、それらはその集団の極化をさらに促進する材料にしかならない場合が多い。だから、そうしたコミュニケーション環境では、自分とは異なる意見に耳を傾け、必要があれば批判的な視点から自分の意見を修正することで、共通の理解の獲得を目指すような議論を期待することはほとんど不可能だというのが実情であろう。

なぜ、自民党若手議員の発言を見過ごすことができないのか――極端化する時代の代表制民主主義――

これは結構あるあるだよねぇと。黎明期から続くネットにおける口論やダメ議論を多少なりとも追ってきた人たちなら基本的事項として解る、古典的テンプレ。ネットにおいて、しばしば(閉鎖的な)議論が不毛な所にしか行きつかないのかって、そりゃ「相手のダメなところ」しか見ようとしない点にあるわけですよね。
つまり「お前らは○○のようなダメなところがある!」「そういうお前らにも○○なダメな部分があるじゃないか!」なんて。
――そんな風に言っている自分自身でさえ陥りやすく、この日記でも結構やってしまうのでやっぱり自戒として耳の痛いお話ではあります。


お互いに相手のダメな部分をひたすら罵り合う構図。ネット議論で党派性が強すぎると、まぁほとんどの場合でこうした不毛な議論になってしまうんですよね。歴史問題や政治経済やら社会問題全般で、ごくごく当たり前に見られる光景。お互いに相手のバカな部分をひたすら責め合っているだけ。ゲハ板で続くあの醜い争いは、実は私たちの鏡でもある。
いやまぁただひたすら自らのポジションに沿う形で、相手を論破(笑)や説伏(笑)してやりたい、と見果てぬ夢を見たいなら別にそうしたっていいんですよ。
でも結局それって相手を自分の正義でマウントしたいというだけで、現実の問題解決にはなんにも寄与しないわけで。相手側のただひたすらバカな部分を責めるだけじゃ、自分へブーメランが帰ってくるだけじゃないですか。実際相手側にバカが存在するということは、必然的に自分が立つ側にもバカが一定数存在するということの逆証明でしかないのにね。
まぁネット議論をこじらせた賢い人たちは、だからこそ、そこで自らのポジションは明確にしないままひたすら相手のバカな部分を一方的に詰るという愉快すぎる特異進化を遂げたインターネット文化が一部にあったりするわけですけど。かくして有名コピペにあるような「何が嫌いかで自分を語る」人たちばかりになる。


本来ならば自分のとは違う別の意見の良いところを見て、自らの意見を修正し妥協させていくべきなのにね。相手のダメな所しか見ないならそんなことできるわけがない。
かくして『極化』していく私たち。
いやぁネットってどうしようもないよね。





ちなみにこうしたネットの持つ政治文化への悪影響を無くす、すごくさえたやり方を現在進行で進める国があったりするんですよね。
中国がネット安全法の草案を公開、実名性や非常時のアクセス...:レコードチャイナ
§ 中 国 万 華 鏡 § 之 北京ごろごろ日記: 【万華鏡クリップ】『ネット安全法』の推進によって、かつて相対的に自由で、余裕があり、匿名でいられたインターネット空間は過去のものとなり、中国大陸の自由化の希求と抵抗行動もこれにより、この唯一のプラットホームから次第に失われていくだろう。
ロシアの鉛筆のような発想の転換。いっそネットで自由な言論なんてものを認めなければいい。まぁ確かに一つの解答ではあるかもしれません。社会の安定のためには自由は制限されるべきである、という人たち。まぁ本邦においても、右に限らず左にもそうした人たちは少なくないので、結構日本にとっても親和性は高いのかなぁと思ったりします。


みなさんはいかがお考えでしょうか?