反ウォール街デモの先にある『大転換』

「中東と同じように、デモを大きくすれば、何かが変わる」そうですそうですか。「ファシズム」か「社会主義」か「ニューディール」か、どれでもお好きなものをお選びください。第4の道があればいいんですけどね。


NYで反ウォール街デモ、700人拘束 写真6枚 国際ニュース:AFPBB News
NYで金融界などに対するデモ、橋ふさぎ700人以上逮捕| ワールド| Reuters
何かすごい盛り上がってた『ウォール街を占拠せよ』のデモのお話。えーまぁよく解りません。一体何でこんなことに。

【10月2日 AFP】(一部更新)ニューヨークで2週間前から行われている反ウォール街デモで1日、デモ隊がブルックリン橋(Brooklyn Bridge)の交通を止めたことから、当局はデモ参加者約700人を拘束した。

 企業救済や政治への企業の影響に抗議する反ウォール街デモは2週間前、マンハッタン(Manhattan)南部の小さな公園の占拠から始まった。

NYで反ウォール街デモ、700人拘束 写真6枚 国際ニュース:AFPBB News

まぁそう言いたくなる気持ちは解らなくはないんですけども、しかしその先にあるものってぶっちゃけ1920年代の繰り返しでしかないと思うんですがどうなんでしょうか。かつてカール・ポランニーさんが仰った『大転換』の時代再び。
wikipedia先生の紹介を借りれば、

人間の経済は社会関係のなかに沈み込んでおり、市場経済は人類史において特別な制度であるとした。そして市場経済の世界規模の拡大によって社会は破局的混乱にさらされ、やがて市場経済自体のメカニズムが引き起こした緊張によって崩壊したと論じた。
市場経済が世界規模で進む様子をウィリアム・ブレイクの言葉を借りて「悪魔のひき臼」と呼び、市場社会の崩壊と複合社会への揺り戻しを、書名にも用いられている「大転換」(Great Transformation) という言葉で表現した。

大転換 - Wikipedia

なお話。その大転換の先にあったものがかつての「ファシズム」だったり「社会主義」だったり「ニューディール」だったりしたわけです。いやぁ救えないお話ですよね。これが他国で起こるのはともかくとして、アメリカで起こるのは特別な意味があると思うんです。だって本来アメリカこそがそうした資本主義の推進者であり保護者でもあったわけなんだから。もしそんなアメリカがコケたら一体どうなるんでしょうね?


そんな格差の是正や企業への金の使い方を考え直すという意味で正しく『国家の富を国民全体に配り直す』として、そろそろあるアメリカ大統領選とかでまた「ニューディールしようぜ!」とか言い出しても僕は驚きません。もはやそこに『グリーン』という建前すら必要なくなりつつあるのだから。