失われた50年

そんな「水島ぁ!」さんちのお話。今ではむしろ某海月姫のcvはなざーさんで再生されます。


ミャンマー「新時代の幕開け」、スー・チーさんが勝利演説 写真6枚 国際ニュース:AFPBB News
ということでスーチーさんが来て見て勝ったそうです。とりあえずは「おめでとうございます」でよろしいのではないでしょうか。

【4月2日 AFP】ミャンマー改革の試金石として注目されていた1日投票の連邦議会補欠選挙で、国民民主連盟National League for Democracy、NLD)による独自集計ながら当選確実と発表された民主化運動指導者で同党党首のアウン・サン・スー・チーAung San Suu Kyi)さんは2日、ミャンマーの「新時代」の幕開けを称えるとともに、選挙に参加した他政党に政治的結束を呼び掛けた。

 過去22年間のほとんどを軍政による軟禁下で過ごしたスー・チーさんは、ヤンゴン(Yangon)のNLD本部で演説。「私たちの勝利というより、この国の政治プロセスに参加しなければならないと決断した民衆の勝利だ」「これが新時代の幕開けであることを願う」などと述べた。

ミャンマー「新時代の幕開け」、スー・チーさんが勝利演説 写真6枚 国際ニュース:AFPBB News

えーまぁどう見ても彼女の役割としては広告塔ですけど、軍政側に民衆側に国際社会(=欧米)と、珍しく誰一人傷つかない優しい建前ではありますよね。一石三鳥です。
かくして軍政側はとりあえず実権を維持しつつも経済制裁解除に向けてかなり前進することができたし、国際社会としても難民らの人権問題でさんざん槍玉に挙げてきた国を『更正』させつつあるという実績が付くし、そして民衆の人々はとにもかくにも民主化が進んだと喜ぶことができると。いやぁとても素晴らしいお話ですよね。こんなことならもっと早くやればよかったのに。


戦後まもなく、50年前のかつてはそれこそ東南アジア諸国の中でも最も裕福な国の一つだったのに、しかしそれが今では最貧国の一つとなってしまったミャンマーさんち。見事に50年失ってようやくここに辿りついたのかと思うと喜んでいいのか悲しんでいいのかよく解りませんよね。もしかしたらアジアの虎がもう一匹増えていたのかもしれないのに。
しかしそんなミャンマーさんちの迷走が50年を経てようやく終わりつつあると。それが別に国際社会の圧力ではなくてむしろ中国に傾斜しすぎた故のカウンター、という点なのはまぁ皮肉なお話ではありますよね。非難決議や経済制裁による圧力によってではなく、むしろ中国との関係深化という要素こそがポジションを動かす要因となったと。まるで北風と太陽のようです。そして中国が太陽役という愉快な構図。