アラブの冬

他にもマリのあれ*1とか、ついでに政府側の判定勝ちに終わりそうなシリアとか。まぁ色々大変ですよね。


「アラブの春」幻消えて“冬” 経済失速で失業率上昇、政情不安再燃も (1/3ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)
確かにアラブの春だのと騒がれはじめた時からずっと――特に冷笑的だった方々からすると――危惧されていたお話ではあります。そんな『革命後』の国々について。

 民主化運動「アラブの春」で独裁政権が崩壊した中東アフリカ諸国で経済が失速し、冬の時代を迎えている。政治的混乱が続くなか、運動の原動力だった若年層の失業率は一段と上昇。革命後への期待を担った新政権の経済失政により政情不安が再燃する心配が高まっている。

 国内での就職断念

 「仕事がない。一体何のための革命だったのか。より良い生活、社会正義、そして自由を求めたのに今、苦しんでいる。自分の国で生計を立てることさえままならない」
 エジプト人の理容師、アミール・モハメドさん(30)はこう嘆く。国内での求職をあきらめ、ビザ(査証)の交付を受けるためカイロのリビア大使館そばの路上に段ボールを敷いて、1週間寝泊まりしている。

「アラブの春」幻消えて“冬” 経済失速で失業率上昇、政情不安再燃も (1/3ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)

まぁあんな風に暴れまくればそりゃ雇用増も経済成長もクソもないだろうなぁと。あんだけ暴れておいて今更そこで文句を言うのはなんだか生暖かい気持ちに。でも実のところアラブの方々だけでなくギリシャをはじめイタリアでもスペインでも似たようなことをやっているのでむしろそれが世界のスタンダードなのかもしれません。仕事が無い時は暴れようぜ的な。
しかしそんな革命の代名詞的な扱いのフランス革命にしてもその前段階や過程でというよりは、やっぱり『その後』の大混乱こそがあの流血と混乱の事態を招いたわけで。一部の方々(E・トッド先生とか)がその類似の現象として指摘するようなイラン革命でもやっぱり経済成長がかなり鈍化、というか今のエジプトと同様にマイナス成長まで至ってしまったわけだし。政治的混乱に乗じたイ・イ戦争みたいにならないだけマシだとは言えますけど。
その意味では今のチュニジアやエジプトなど、ここが正念場なのでしょう。うん、まぁ、がんばってください。


このお話で救えないのは、政情が安定の兆しを見せないから経済の建て直しも進まず、そして経済の建て直しが進まないので政情も安定しない、そんな鶏と卵なお話な所なのかなぁと。えーいどっちやねん。そしてこの状況下でサラフィー主義な方々がまた活発化し、そして更に泥沼にはまりつつあると。
朝日新聞デジタル:エジプト大統領選、ムスリム同胞団副団長擁立 - 国際
中東の窓 : 非常事態の延長(チュニジア)
ともあれ、世界の裏側の辺りから応援しております。早く冬が終わりますように。