ブレーキのない人たち

単純にイスラム風刺と言うか、むしろこうやって反撃されるところまで含めての風刺だよねぇと。


パリの風刺新聞社で銃撃、12人死亡 「預言者のかたき」 写真9枚 国際ニュース:AFPBB News
ということで新年早々大騒ぎのフランスでのテロ事件であります。

1月7日 AFP】(一部更新)仏パリ(Paris)にある風刺週刊紙シャルリー・エブド(Charlie Hebdo)の本社が7日、武装した少なくとも2人の男に襲撃され、警察官2人を含む少なくとも12人が死亡した。当局が明らかにした。さらに11人が重軽傷を負い、うち4人が重体という。

 捜査当局筋によると、「カラシニコフ(Kalashnikov)銃とロケットランチャーで武装した」男らが、パリ中心街にある同社を襲撃し、「治安部隊と銃撃戦」になった。男らは自動車を奪い、歩行者をはねて逃走したという。

パリの風刺新聞社で銃撃、12人死亡 「預言者のかたき」 写真9枚 国際ニュース:AFPBB News

タイミングから逃走まで計画的犯行ですごいですよね。
ムハンマド風刺漫画訴訟、被告の週刊誌編集長が勝訴 - フランス 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
それこそ犯人の前科というだけでなく、件の出版社も『前歴』があったりするので(実際に警察が保護していたように)やっぱり計画の上の犯行ではあるのでしょう。いつものフランスさんちらしいといえばその通りなんですけど。政治的・宗教的権威をおちょくることこそ自由であると確信している。おフランスはめんどくさいなぁ。


ともあれ、まぁどちらにしてもこれでまたお互いにブレーキを踏めなくなってしまうのでしょう。もちろん言論に対して物理的に殴るというのは絶対に越えてはいけない一線ではあるものの、かといって相手が物理的に殴ろうとするまで煽るのも端から見ている分には十分アレではあります。先日の日記でも少し書きましたけど、これでまた恐怖と怒りに基づく移民排斥な流れはフランスでも推進力を持ってしまうのでしょうね。
政治家ネタも恐れぬ爆笑問題ですら、イスラムネタは「怖い」ので、没になる以前に自粛している、という話。 - QUIET & COLORFUL PLACE- AT I, D.
「私はシャルリー」 仏新聞社銃撃、追悼集会に計10万人超 写真13枚 国際ニュース:AFPBB News
こうしたテロ攻撃に際して「自粛の連鎖」を生むというのはよく言われるお話ではありますけど、むしろ今フランスなどヨーロッパで起きているのは逆ベクトルな「過剰な風刺(中傷)の連鎖」の方なのかなぁと。テロがあったからこそ、自粛どころか一部ではより過激になっていってるんじゃないかと。確かにそうすることにまったく正当性がないとは言えないわけで。
自らの行為によって自らの思想信条を自己成就予言ばりに再現する人たち。
「やはりイスラムは凶暴なのだ!」なんて。


みなさんはいかがお考えでしょうか?