トランプ「マイケル・フリンはズッ友だょ…!」

アメリカに死を」vs「イランはテロ支援国家である」


米政府、イラン革命防衛隊をテロ組織に指定 軍隊では初 - BBCニュース
ということでトランプさんがまた終末時計を進みかねない外交政策を進めて批判されているそうで。

イラン国営メディアによると、イラン政府は対抗措置として、中東に駐留する米軍をテロ組織に指定した。

2018年5月にトランプ大統領がイラン核合意離脱を発表して以降、アメリカとイランの緊張が高まっている。

IRGCをテロ組織に指定したことで、アメリカ側は今後、追加制裁を科せることになる。イラン経済へのIRGCの関与を考慮すると、特にビジネス部門に影響を及ぼすような制裁を科す見通し。

多数のIRGCや関連団体はすでに、核拡散行為やテロ支援、人権侵害の疑いでアメリカの制裁措置の対象となっている。

米政府、イラン革命防衛隊をテロ組織に指定 軍隊では初 - BBCニュース

これはイラン激おこでしょうねえ。合意破棄というだけでなく、ここまでされてはもうオバマ政権時代にあった頃には絶対に戻れない。
議会に響く「アメリカに死を」 イラン議員ら連呼|テレ朝news
といってもまあ普段から公式の国家スローガンに近い形で「アメリカに死を!」と大っぴらに言っているのだから争いは同じレベルでしか云々の戦いになっている感はありますけども。ファッション反米どころか、おそらく世界で一番本気で日頃そんなことしているのにアメリカが本気(マジ)になったら反発するのはちょっとダサいよね。
イラン側のお怒りはともかくとして、しかし客観的に見ればさすがにあそこがテロに関与していないっていうのは無理があるでしょう。BBCさんですらさすがにそこは指摘していて、

トランプ政権はイランを孤立させ、国際社会から排除することを望んでいる。今回の決定でも、それがまた強調されたわけだが、実際にIRGCの活動に重大な影響を及ぼすことはなさそうだ。

IRGCが中東地域の内外のあらゆる破壊行為に関与していると、このことに異議を唱える西側諸国の専門家はほとんどいない。

米政府、イラン革命防衛隊をテロ組織に指定 軍隊では初 - BBCニュース

「かといって」テロ組織指定までするのはいかがなものか、というのが主流の論調だったわけで。


でもこの辺の対イラン強硬ポジションって、イラン核合意の破棄を筆頭に、トランプ政権の半ば代名詞でもありずっとトレンドとしてはあったお話ではありますよね。むしろトランプさんこの問題まだやる気あったんだという驚きの方が強いです。やっぱりちょうど選挙もやっていたイスラエルへの支援射撃でもあるのかなあ。
トランプ氏元側近のフリン前補佐官、FBIへの虚偽供述で有罪認める ロシア疑惑 - BBCニュース
トランプ政権において、まぁこの対イラン最強硬派が「虚偽の発言をした」と有罪になったマイケル・フリンさんでもあったわけでしょう。2001年以来続いてきたアメリカの『対テロ戦争』における立役者の一人。


邦訳もある『戦場』という著作(共著)でフリンはそれはもうイランをボロクソに書きまくっていたわけで。彼は、イランこそならず者同盟の中枢である、とまで言っているんですよね。テロから大量破壊兵器を拡散させるパートナーとして、イスラム過激派だけでなく北朝鮮からロシアまでを繋ぐ反米国家たちとのハブ役となっているのがイランであると。全体主義シンパシーなならず者国家たち。
アメリカが対峙すべき相手こそイラン・イスラム共和国である、なんて。
そしてその文脈から、イランとの融和を目指したオバマ政権を強く批判している。それこそカーター政権と同レベルだと。アメリカが対テロ戦争で勝てないのは単に能力が足りないからでなく、その国家指導者が軍とインテリジェンス機関を率いてそれを為すという決意と覚悟が足りていないからだと。
もちろん政治的ポジションもあるんでしょうけど、しかし実際のインテリジェンス将校の最前線にいた彼の発言はまぁそれなりに説得力のある話でもあります。


核合意破棄の続きのお話が今もがこうして続いているのは、マイケル・フリンがトランプ政権のこころの中でまだ生きてるんだなって。
「マイケル・フリンはズッ友だょ…!」
まぁそれをやるとイランとの直接対決一直線なんですけど。
はたしてマイケル・フリンなきあとの、アメリカの、トランプの外交政策はどこへ向かうのか。


世界が平和でありますように。