トランプ「人の嫌がることを進んでやります」

それぞれの意味に受けるとる人はどちらにも多そう。




歴史的偉業を成し遂げたトランプ大統領 大真面目な「トランプ称賛本」がNYタイムズのベストセラー入り(1/7) | JBpress(日本ビジネスプレス)
面白いお話。当日記でも対中貿易戦争で譲歩をマジで引き出してる辺りからかなり「トランプすごい」寄りなポジションを採るようになっているので、これは読んでみたい。でも英語とかもぅマヂ無理(いつもの)なので、翻訳はやくしてください。されなそー。


しばしばネタにはするもののそこまでファンというわけでもないので、歴史的偉業とまで言われるとさすがに引いちゃうけれど、しかしトランプ政権の功績という意味ではちょっと理解できるかなあと。

「トランプ・ドクトリンというものがあるとすれば、それは外交政策にしろ、国内政策にしろ、極めてシンプルだ」

 「エリートたちがこれまで『当たり前』と考え、手をつけようとしなかったアジェンダをトランプ氏は片っ端から『正常な状態』に戻そうとしたのだ」

 トランプ大統領バラク・オバマ政権から受け継いだ外交懸案は山積み状態にあった。ハンソン博士はそれを列挙する。

 「イランとの核合意最終交渉、中東和平のカギとなっているパレスチナ問題、北朝鮮の核・ミサイル開発、中国の通商・軍事問題、キューバニカラグアベネズエラ問題、対EU問題、対NATO北大西洋条約機構)貿易分担問題、ロシア問題・・・」

 「解決策が見つからないことばかりだった。オバマ前大統領以下、エリートたちは『正常でない状態』が続いていることは認識しながらもそれを『仕方のない現実』と受け止めてきたのだ」

 「そう『集団思考』(Groupthink)してきた」

 「トランプ大統領は、その『集団思考』から決別し、専門家たちが何と言おうとも無手勝流を貫いてきた」

歴史的偉業を成し遂げたトランプ大統領 大真面目な「トランプ称賛本」がNYタイムズのベストセラー入り(1/7) | JBpress(日本ビジネスプレス)

トランプ「が」問題を起こしたのではなく、前政権が問題がないはずだと放置してきた所に手を突っ込んでいるのだ、というのは確かにその通りだなあと頷くお話。
それこそ見捨てられた白人層に手を突っ込んで、反グローバルでローカルな政治潮流を生み出したトランプさんの選挙で勝利した手法はまぁその典型ですらあるでしょう。
トランプ「マイケル・フリンはズッ友だょ…!」 - maukitiの日記
前回日記のマイケル・フリンのトランプ政権への期待でもそうでしたけど、このオバマ政権時代の「問題は無いかのように振る舞う」「見て見ぬフリをする」への反発がこうしたトランプさんの手法を下支えしているわけで。であればこそ彼のような軍人たちはトランプ政権に期待し協力してきた。
大統領のリーダーシップと覚悟が足りないから我々は対テロ戦争で負けているのだ、なんて。
もちろんオバマ政権が何もしなかったというわけでは絶対にない。ただ優先順位が限りなく低かっただけ。
それこそつまり上述の『集団志向』な態度そのものなんですけど。


オバマの嫌がった(放置した)ことを進んでやります」
やっぱりオバマ政権のおかげ(ついでにクリントン)でトランプ政権が爆誕したのは間違いないよねえ。オバマに感謝だな。


「人びとが望むことをする」はずの民主主義政治家たちが、まぁ日本に限らず世界中でご覧の有様と言う現状。
となれば人の嫌がることを進んでやろうとするアレな大統領にワンチャン掛けたくなる気持ちは、確かにまったく理解できない話ではありませんよね。本当にできれば御の字だし、できなければ選挙でまた変えればいいのだし。
「それでも私たちは信じている、民主主義のチカラを」という陥穽 - maukitiの日記
まぁそういう有権者の態度こそが長期的に民主主義政治を殺すだろうというランシマン先生もいたりするんですけど。


当日記は「人の嫌がることを進んでやります」なトランプを応援しています。